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壁にも 空いた、うすぐらい
 あることに気づかれず
探せば見つけ出すことができる
半ズボンが壁から抜け出してくる
小学校のひび割れた校舎
 蹴られる背
水の張った校庭
町工場の錆びたトタ ....
鉛筆で、ノートのページに横線を引く。
上に白い入道雲を描く。
太陽は紙の外側にある。
雲と横線の間にもう一本、水平線。
横線と横線の間にあるのは、青い海で、
白く波打つのは風があったから。
 ....
呼ぶことのない 
部屋のテーブルには
ざくろの 割れた実が ひとつ
むくれている ざくろには
いくつものやみがあって
そのうつろに 
赤黒い眼がおさまっている
ざくろの実に
穿かれた口 ....
はじめに くらやみがあって
(ここまでくるのにながい夜をくぐってきた
一枚いちまい重ねられていく
生まれるまえは
まったくの やみだったと
うすぼんやりとした 
陽だまりの まえにすわって ....
梅昆布茶さんの光冨郁埜さんおすすめリスト(4)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
壁にも_空いた、うすぐらい- 光冨郁埜自由詩517-10-2
ひとりでスケッチ- 光冨郁埜自由詩18*16-4-22
ざくろ- 光冨郁埜自由詩12*15-12-23
夜の子- 光冨郁埜自由詩23*15-12-20

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