昔、親戚で夏休みに
「みきちゃんがおっぱいさわるのでいけん」と言われて
蚊帳で
あみあみの仏さまの絵や
あみあみの今まで死んだ歴代のおじいちゃんやおばあちゃんや赤ちゃんの写真をみて
お母さん ....
朝靄の中
頼りない影を引いて
配達夫は世界の悲報を配るのに忙しい
昨日のキスは二人しか知らないこと
ベットに傾けようとしたとき
「今夜はいや。」と云った君の
声の湿度は僕の鼓膜しか知ら ....
結婚したてのころ
奥さんがバスンバスン布団を叩く音を聞いて
親のかたきじゃないんだから何もそんなにまで
なんて思ったけど
十年目に
「布団は親のかたきなの」
衝撃の告白
親のかたきに ....
残業もそこそこに
今夜もいそいそと帰ってきた
玄関のすぐ脇の部屋で
かつて母だった生き物が
また呻いている
父の三回忌を済ませた頃から
母は溶け始めた
ビデオテープのように過去を ....
正常 騎乗 座位 側位 半回転して ハイ背面!
正常 騎乗 座位 側位 半回転して Hai Hai MEN!!
平常思考は 性的趣向
煩悩108 全てエロ 頭ん中は 全てエロ
道行く彼氏 ....
『のびたままのかっぷらーめん』
おかあさんは言った
いい?
3分よ、3分たったら目を開けるの
砂時計の上の砂が下に落ちきったら3分だからね
それまでは目を開けちゃだめよ?
分かった ....
(1)
僕は眩暈をおこし倒れゆく途中、眩暈の原因はこの部屋の絨毯の模様がどうにも見慣れない形に変わってしまったからだということに気づき、しばらく斜めになったまま考察を続けた。
(2 ....
あーたーらしーいーあーさがきたー
きーぼーおのーあーさーがー
「ねぇ、こないのよ」
真顔の女が
「こないのよ、アレ」
うるさいっすよ
なんすかアレって、ソバ?
「いやん遠 ....
きゃらめる 5
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1
なにもみえない
から
こわいんじゃない
なにもみえる
はずがない
から
こわいんだ
....
思い出が多すぎるので
半分くらい小石にかえる
かよわい子犬のおしりに
ぶつけながらかえるみち
つみびとごっこ
ひとりじゃつまらない
とがめられないし
とがめられないし
....
1/7
となり町まで歩いていく。
交差点で人がオートバイに跳ねられるのを見かける。
スローモーションで再生はされなかった。
帰りは地下鉄に乗った。
人がオートバイに跳ねられるのは ....
感情の吐露です
それは美味いのですか
脂がのってるのですか
私は場違いではありませんか
大将、
はちまき ずれていますよ
ずれているのは何だっけ
そ ....
飯を炊いていると
すごく性交のことを考える
すごい性交のことを考える
湯気がもわっとたちこめて
白濁している
「白濁しているよ」と言う
ずっと鼻を近づけていると
非難の目を感じながら ....
なんの特徴もない女が
シャンプーのつめ合わせ持ってやってきて
さっきからうちの風呂場で
シャンプーの中身をつめ替えていて
僕は黙って後ろから性交し
女の中に白い精液をつめ込んだ
....
黙って。
言葉はどうしても、
誰かのに似てしまうから、
黙って。
蛇になりたい。
進化の袋小路で、
誰よりもまずおのれに忠実な。
蛇になりたい。
自分の巣穴を
役立た ....
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