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犬まどろむ
午後はみじかい
風は陽射しを忘れ
季節は
かんたんにわたしを置き去りにする
あなたがそっと背中を押してくれる
それはただしい
とてもただしい
わたしは
そのまま
押し出されるだろう
外がわへ
産まれるように
しぬように
夏枯れの痩せたからだに蝉しぐれ
卵と牛乳をかって
うちへかえろう
わたしは明日もそこで
生きていくのだし
一日に
二度の食事
少しの甘いもの
四十分ほど湯舟に浸かり
一本のチューハイか
グラスに二杯の安ワイン
十本の指を磨いて
文章を書いて眠る
一週間に
二度か三度性交し
新し ....
はく息がしろいので
いきているのがよくわかる
ベランダ
コーヒーに
満月を浸したら
夜のあじがした