すべてのおすすめ
東口から出て
街道沿いにしばらく歩いたところに喫茶店があった
煉瓦製の防空壕のような店だった
バータイムになると円い小さなテーブルやカウンターの上に
高価な猫みたいな目をした店員が
ひと ....
二人称だった、ぼくは今日。涼しく朝には吹いた。それを感じた。風を。歩いて、まだわからない。なんのために?思うとそうだ。風を。猫はまだあそこで寝てる。ソーダ、記憶。島の。歩いて鉄条網、看板を、ぼくはわか ....
部屋の隅であなたが死んでいるから
ドアが開けられない
ぼくは部屋から出られない
せめてもの暇つぶしにと
本を探したが、
あったのは『謎の男トマ』だけだったから
窓のそとを眺めてたら、
....
幾度も飽きずに眺めたあの絵を
休日の人ごみの中に探していた
さーっとなにかがあたまをよぎって、
その時にはもう
それがどんな絵だったかも忘れていたから、
やっぱりいつもこんな意味のな ....