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焼けた砂浜を
飛び跳ねるようにして
海へとかけてゆくこども
裸足の裏がじりじりと焦げる

ポップコーンが無鉄砲にはじけて白い入道雲になる
どこまでいってもたどりつけない水平線
追えばどこ ....
目的地を知らされていない旅路の途中はみなトランジット

不安定のエネルギー浮上して高気圧

空に立ち上る灰色の龍、雷

絵葉書に古い遺跡の写真ありどこか懐かしい気がする夏

蝉蝉蝉、は ....
おばあちゃんが言った
ふりかえっちゃいけないよ

茄子の牛に乗って空へ帰る人たちを
見てはいけないと言った

だってさみしくなるだろう
送る方も
送られる方も、さ

藁を燃やして送 ....
とつきとうか
出口の見えないトンネルの中を
さまよい歩く気分でした

年中睡いくせに
その眠りは浅く
私は大海に漂う一枚の木の葉のようでした


{引用=沈みかかっては(眠りに落ちて ....
おひさまに干されたふとんは
懐かしい匂いがする

平屋建ての木造家屋
屋根より高く育ったヒマワリ
リュウノヒゲにふちどられた細い通路
赤いバラのアーチでは
テントウムシがアブラムシを食べ ....
小さな命は消えてしまった

新しい駅を造るために
もともとあった川はせき止められ
ある日
ただのどろの土地になっていた

川を移転させるらしい

駅がほしいのは
人間だけで
川に ....
夏は
エアコンを入れるせいか
気づくと
ガソリンメーターの残量計が
あとわずかということがある
ランプがあとひとつというのは
かなりアセル状況で
近くのガソリンスタンドで入れていこうか
 ....
夏を待つ間
透明な
ガラスのコップに
冷たい水を注ぐ

満ちていく
満たされていく
透明な入れ物に
透明の中身で

夏が来る頃
どこからともなく
水滴が現われて
コップの魂を ....
線路脇ヒメジョオンに見送られ次の駅で降ります、わたし

信号にたどりつくたび赤になる 誰かに 急ぐな! と言われたみたいに

夏蝉は耳がないと聞きました だからことごとくおしゃべりなの ....
わたしは
時々
星になる
星になって
{ルビ盲=めしい}の
黒蜥蜴の歩む道を
照らしたいと思う

わたしは
時々
風になる
風になって
見えないけれど
触れることを
証明し ....
雨の糸
紡いで布を織る

星の子
風邪を引かぬように

七夕
願い事を書いた短冊

白紙の未来
ペン先がじっとみつめている

願い事
人の数だけあるのだろうけど
根っこのと ....
たいふういっか

台風一家だと
思い込んでいた頃

台風が去った朝
通学路には
一家が遊んだあとが
残されていた
なぎ倒された空き地の草
折られた柿の枝
おしゃかになった傘
 ....
雨の日に
西瓜をノックすると
入ってます、と声がする

ぽこん

西瓜まるごと持つと
かなりの重量感があるのに
成分はほとんどが水なんだってね
ふうん、そうなんだ
果物を食べると
 ....
雨の日は
透明傘がいい
値段の気安さがいい
ドームの曲線を
雨が流れていくのを見るのは
誰かが
泣いているのを
見ているようで
そんな後ろめたさもいい
そういえば女優でもないのに
 ....
おじいちゃんと森で薪を拾う
僕が手当たりしだいに
背負子に放りこんでいると
そいつはまだ早いと言う

幹を離れてまもない小枝は
水分を含んで
みずみずしい
生木の範疇を出ないものは
 ....
犬の眼をじっと見つめていると
黒々としたその瞳から
哀しみだけが
滲んでくる

犬は
なぜ自分が犬であるかを
きっと知っている
遠い昔
野生を
人間の為に捨てた存在
自由よりも不 ....
赤ちゃんをあやす
なんとか
笑わそうとして
百面相など
繰り広げる

赤ちゃんが笑えば
私も笑う
私は赤ちゃんにあやされている

【あやされる】とは
どういうことだろう
ココロ ....
上り坂が続く

坂道が
「ごめんね、坂道で」
という

ギアなんてついてない
ママチャリですので
傾斜が上がるたびに
スピードが落ちていく
ペダルが
どんどん重くなる
後悔が
 ....
【確信犯】
 
 ちょっとづつちょっとづつ間違っていく伝言ゲームのように、今日も


【からかい】
 
 本気かと問えばするっと逃げていき 遠くの空で春雷が鳴る


【三面記事】
 ....
アマゾンという
喫茶店の水槽で泳いでいる
あの魚はピラニアだと
まことしやかに
客の間では
ささやかれていた

根拠といえば
そこに
張り紙がしてあった
「指を入れないでください」 ....
石を高温で焼き
それを鍋に放り込み
作る料理があると聞いて
心が痛む

そんなに
熱したら
石に住む
この子たちは
どうなるのだろう
かあさん、熱いよう、と
泣くんじゃないか
 ....
桜が降ってくる
雪が降ってくるように

その時
人は
空を見上げずには
いられない
人は
命の終わりに
気づかないふりなど
出来はしないから

空から降ってくる
ひらひらと
 ....
{画像=120404231231.jpg }
やっとこ咲いた
桜の前で
人々は
デジカメやケータイの
シャッターを切るのに忙しい
かくして
ひとひらに宿る
いのちの姿は
小さなSDカ ....
入れ子だよ君は僕のマトリョーシカ
    金環蝕キーンカーンキーン

みかづきがぼんやりうすい場所がある
        爪工場で働くこびと
薄いセロファンに
優しく包まれている
そのなかに
甘いものが
入っていることを
私は知っている

子供のころ
歯医者が大嫌いだった
何より
歯医者のおじさんが嫌いだった
というか ....
森林公園のなかに
それはそれは
長いすべりだいがあった

ゆるい
傾斜のそれは
すべると
ローラーが
カラカラと音をたてて
人をすべらせていく

ゆっくりと
ゆっくりと

 ....
ママの手は
てんごくのにおいがすると
五つの子が
うっとりとして
わたしの手を離さない

てんごくも
じごくも
絵本のなかに
出てきたね

てんごくに
匂いがあるなんて
知ら ....
あいちゃんのおちゃわんは
ぷらすちっくでできています

あいちゃんは
とうとうみつからなかったけれど
このおちゃわんだけは
どろのなかから
みつかったと
おばあちゃんが
はなしてくれ ....
赤ちゃんは
眼が見えるようになると
まず
人の顔を認識するらしい
丸の中にふたつの小さな丸があったら
それだけで顔だとして
笑いかけるように
出来ているらしい
そうすることで
世界は ....
小学生の頃のいきつけの内科医院は いつも
消毒薬と漢方薬の匂いがしていた
医者の奥さんが受付の奥で薬を調合していて そこでもらう薬はとても粉っぽくて
飲むと必ずむせた

待合室から小さな裏庭 ....
たまさんのそらの珊瑚さんおすすめリスト(255)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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晩夏(自由律俳句)- そらの珊 ...俳句7*12-8-19
盆送り- そらの珊 ...自由詩2312-8-10
とつきとうか- そらの珊 ...自由詩1412-8-8
黄昏待ち- そらの珊 ...自由詩2312-8-4
小さな命- そらの珊 ...自由詩10*12-7-31
ガソリンメーター- そらの珊 ...自由詩8*12-7-30
初蝉- そらの珊 ...自由詩23*12-7-18
各駅停車- そらの珊 ...短歌1612-7-10
7月のNobody/Something- そらの珊 ...自由詩19*12-7-4
ささやさや- そらの珊 ...自由詩24*12-7-2
台風のあとで- そらの珊 ...自由詩3012-6-20
雨の日に- そらの珊 ...自由詩17*12-6-16
雨の日は- そらの珊 ...自由詩1912-6-12
小さな森- そらの珊 ...自由詩2512-6-4
MY_LIFE_AS_A_DOG- そらの珊 ...自由詩23*12-5-26
あやとり- そらの珊 ...自由詩17*12-4-21
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カード型記憶装置- そらの珊 ...自由詩19*12-4-4
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