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青き百合を水に葬る手のひらのかたちのように流れゆく指


横隔膜の失いたる平衡感覚で剣のうへももはや荒野


牛乳を一気飲みする冷たさにすべての蝶の真白く映えり


目を閉じて遠き木 ....
風船がしぼんでゆくのは見たくないだから今すぐ針を刺してよ


箱ならば開けてしまうよ血管を通うわたしのパンドラの血


飢えている仔猫にミルクあげるとき黒い何かの目覚めに気付く


 ....
降り立った夏の停車場せみたちの鳴き声拍手喝采のごと


実家へと歩く田園風景のさびしきひとりと描かれる夜


秘密基地としての廃屋いまはもう月光だけの棲み家となりて


失った記憶と ....
踏み込んだところが山の入り口でお眠りここがゆめの入り口


僕はまだ死んでいないとあなたから雲の手紙がひろがる深空


この花の名前をあなたに聞いたはず昨日の夢の廃屋の庭


生きて ....
乱反射している飛沫に映るきみ刹那に過ぎ行く夏のはじまり


六月を雨の季節とたとえれば花嫁たちのヴェールは時雨


水の中の八月だから転校すきみの街までクロールでゆく


ひたいから ....
ぼくたちを結ぶ機会を握ってる獣は未だ箱舟の中


辿り着く場所はどこだかわからないゴタゴタしてる神様の庭


迷い込む羊の群れのただなかできみとよく似たガラスを探す


抱きしめるガ ....
きみがまだ少女の頃はぼくもまた少年だった すれ違う駅


きみと向かいあって話した教室が世界のすべてであったあの夏


きみの吸ってたマルボロライトを吸ってみる吐き出す煙が重い七月

 ....
生きている不思議な夢を君は見た?そろそろ君は目覚めるかもね


野山駆け野山駆けられ僕たちは遂に野山に野山られてる


回転扉を閉めれば良いのですあからさまな反射など屈折してしまう

 ....
いつまでも辿り着けないきみがいる村の名前も思い出せずに


寒村に降りだす雪の音階で深いねむりに落ちる 失恋


村々が燃えてゆきます雪の夜ひとつの火の粉とゆう名のあなた


赤い傘 ....
ビ ー 玉 や 転 が り ま わ る 春 の 山


舌 つ づ み 打 つ 手 の ひ ら の し じ み か な


鞦 韆 の 上 に 忘 れ た 漢 字 帳


脱 ....
声色を変えてもわかるきみのこと遺伝子レベルで記憶してるから


色々と迷いましたよだけどこれこれにしますよこれはシャケ弁


開花してしまった空をもう一度つぼみに戻す さらば空想


 ....
春分の朝のひかりが桃色に染め上げてゆく雲を見ている


結んだ髪に椿を挿して出掛けましょじんこうてきなダムを見ましょう


最短で森の迷路を抜ける道あなたが選ぶ毒の木いちご


ばた ....
形状を記憶しているつもりなら今すぐ夢の断片ひろえ


轟音の低音ベースが鳴る部屋で無音のきみがほほえんでいる


失った真夜中ひとり花園で紋白蝶を両手で潰す


密葬す巨大な木々に囲 ....
眠たくて思考回路がぐにゃぐにゃとマーヴル模様に溶けてゆく午後


コウモリが戯れている春の宵ゴーストたちと花見してます


黒い文字無数に踊るタンバリン片手に踊れ闇の俳人


携帯の ....
塔というひとつの崩れるあこがれや空へと伸ばした腕の傷痕


傷つけて傷つけられて庭先で裸足のままで梅の香を嗅ぐ


濁流に映りしきみの微笑みか重たき日々の波のきらめき


階段の日陰 ....
望遠鏡さかさに覗くぼくたちは遠距離過ぎたりぶつかりあったり


プラスとかマイナスだとかカタカナで考えているきみはプラスだ


携帯を携帯せずに携帯すなぞなぞみたいな恋の答えは?


 ....
忘れてる憶えていない僕たちはいつからここにひとりでいるの


真っ二つに裂ける桃です落下して蟻がたかって朽ちてさよなら


この場所からもっとも遠いところとはたとえばあなたの微笑むところ
 ....
もう一度白い世界さ何もない何もないのさすべて以外に


聴こえるかい草原をゆくぼくたちの忘れたすべての木々のざわめき


もぎ取った翼を売ってぼくたちは生まれたのだときみに言われた

 ....
振り向けば見慣れぬ田園地帯からぼくに似たきみ空を呼んでる


青空を描き続ける画家としていつでも眠るときも仰向け


ゆびさきに雪のひとひら落ちてきて京都は違う明日を生みます


落 ....
空中に放り投げたる自転車の車輪の下の花びらが好き


背景として描かれる枯野にてかんざし拾うそれはゆうやけ


水没す古代遺跡の燭台にふたたび炎が灯る邂逅


風邪薬ばらまく園児裏山 ....
眠ってるそうではなくて沈黙よあなたを葬るながいまばたき


肉食の僕を嫌いと言うきみもすでに世界に捕食されてる


夜遅く広い畑に穴を掘り埋めるという名の行為を見てた


寄り添って ....
寒 椿 迷 路 の ご と き 義 母 の 髪



約 束 を 破 り し 枯 れ 野 後 悔 や



梟 や お ま え の 瞳 に 映 る 森



み ぞ れ 降 ....
遠 巻 き に 見 て い る 鯨 う ろ こ な し


冬 晴 れ の 仁 王 立 ち な る 廃 車 か な


低 血 圧 に わ と り 産 卵 終 え し あ と


は ....
バ ス 停 で 誰 を 待 つ の か 時 刻 表


ダ ム の 底   校 舎 の 上 を 泳 ぐ 魚 


婚 姻 の 日 も 沈 み ゆ く 夕 日 か な 


ふ ....
憂鬱な鳥が若さに飢えて転がる三階
防風林が倒れて久しい今夜の過去に
裁かれることは嫌
雪まみれのやわらかいを脱いでぬいでぬいで
今 分かち合う幻想の氷
冷たくて縫う/つめたくて縫う
濾過さ ....
変色を免れていたあの日彼が歌集に閉じた水色の蝶


傷ついて体操座りで一千年蝶の呼吸と風化を見てた


美少年微笑している美少女の水晶体の奥でこはれる


もういちど橙いろの明るさに ....
花 を 空 に 投 げ て 毒 を 白 で ひ と つ に し よ う


橋 を 渡 っ て 泳 ぐ ひ と 津 波 の 度 に 旅 に 出 る


躍 動 美 激 変 せ し め る  ....
寝転んで椿に話しかけるとき午後の紅茶もすでに冷たし


海のない地表の上を航海す既に明日も干乾びている


夕映えの冬の湖凍りつく阿修羅のごとく人生は鬼


バランスをなくしたきみは ....
身 を 任 せ 川 の 流 る る 渓 谷 や


冬 の 雨 宿 る 旅 人 つ ゆ 知 ら ず


さ わ る 脚 さ わ ら ぬ 脚 の 炬 燵 か な


冬 座 敷 少 年 ....
青空は世界の王である午後にやきそばパンを買いにゆくとき


みとれてるあなたの美脚やきそばの麺の細さを味わうように


屋上であなたとふたり風に似る高鳴る胸の火災報知機


焦がれて ....
有邑空玖さんの本木はじめさんおすすめリスト(85)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
消灯時間/蝶のかたちに展がる雫- 本木はじ ...短歌1305-6-15
黒い花束- 本木はじ ...短歌905-6-12
雨色の断片- 本木はじ ...短歌19*05-5-18
DAYDREAM_BELIEVER- 本木はじ ...短歌1205-5-15
EN_DLESS_SU_M_MER- 本木はじ ...短歌905-5-6
僕たちの行方- 本木はじ ...短歌1105-4-13
イエスタデイをうたって- 本木はじ ...短歌17*05-4-5
春のそうめん- 本木はじ ...短歌7*05-4-4
春の廃村- 本木はじ ...短歌605-4-1
春のうたた寝- 本木はじ ...俳句705-3-25
春のきまぐれ- 本木はじ ...短歌10*05-3-24
春の背泳ぎ- 本木はじ ...短歌10*05-3-22
むらさきせかい- 本木はじ ...短歌705-3-12
グエロ- 本木はじ ...短歌605-3-8
REINCARNATION- 本木はじ ...短歌605-3-8
スゥイート、スゥイート。- 本木はじ ...短歌405-2-25
恋愛焦土- 本木はじ ...短歌405-2-23
洪水反射- 本木はじ ...短歌3*05-2-22
夢中遊行- 本木はじ ...短歌4*05-2-19
SENTIMENTAL_COUPDETAT- 本木はじ ...短歌18*05-2-7
優しいひとへ- 本木はじ ...短歌11*05-1-30
冬のたはむれ- 本木はじ ...俳句805-1-19
十七病- 本木はじ ...俳句7*05-1-16
赤に赤- 本木はじ ...俳句17*05-1-15
未遂- 本木はじ ...自由詩405-1-4
第六世界- 本木はじ ...短歌805-1-1
第五季節- 本木はじ ...俳句2*04-12-30
REDMEDICINE- 本木はじ ...短歌604-12-23
冬の村雨- 本木はじ ...俳句904-12-14
若者的最高峰- 本木はじ ...短歌1204-12-12

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