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夜明け
窓を開けると
空に明星が瞬いている
テーブルにこぼした煙草の灰を
手で掬いとっているうちに
夜が終わっていく
春先の
暖かい雨は降り止み
朝日が微かにひかる
神経が泡 ....
なにもない
雪だけの原を歩く
目の前の白
後ろに点々と足跡だけが残る
まるで世界に
自分だけがとり残されたような感覚
孤独の影が走る
ドサリ、と音がする
木から雪でも落ちた ....
凍結する
冬の寒風に身を晒し 、立ち泳ぐ
辺りには静寂が満ちていて
指先から徐々に冷えてゆく
あらゆる感情の蛇口は
かたく閉じて
それがいいことなのか
悪いことなのか
判断すること ....
手渡しされた新しい年は
少し
湿り気を帯びていて
私の砂時計は
サラサラと流れていかない
古い年に取り残されたものたちが
色を失い
塵、となって積もっては
風に吹かれて
冬空に溶 ....
べランダで
煙草を燻らせながら
空を見上げれば
今夜は
冬の星座が良く見える
風も無く
空気が澄んでいるようだ
道に迷ったら
ポラリスを探せばいいと
昔のドラマで言っていたことを ....