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今日から自分をデブだと思うことにした
デブ・・・
そのうち人にも呼んでもらうつもりだが
まだちょっと気恥ずかしい
1.
デブ界に足を踏み入れる
赤ちゃんのような笑顔の石塚
うんち ....
チンピラだ
わたし
声がもう
濡れてる
夏の
アスファルト
熱い
マンホール
開けて
野良猫を
放り込んで
自分も飛び込みたい
人が恋しくて
誰かにしがみつきたい ....
「ママ、起きてよ!夜だよ!」
こどもたちの声がウルサイので、わたしはやっと目を覚ました。
こどもって、なんでこんなに毎晩早起きなんだろう。
そうか、夜か・・・。
そろそろ起きなくちゃな。
「 ....
耳たぶが
熱い
空調装置にたしなめられた
浅いシーツのような室内の夜には
昼間に溜め入れた太陽の
滴りそうに赤い耳たぶ一滴で
ベッドが太陽の海になってしまうのを
防ぐ ....
この庭を今
黒猫が横切りました
急ぎ足です
影だったのかもしれません
向日葵は私を追い越して
手探りで空へ
夕暮れの角度を真似して
ちょっと斜めに傾いてみると
向日葵と空が
一緒 ....
古ぼけたジャムのように
君の記憶が
水になる
そちらは
どうですか
晴れていますか
ひつじが鳴いていた
ひまわりが咲いていた
人がいた 好きだった
目を閉じる
陽だまりのなか
明日なら
死んでも良かった
食欲と性欲はよく似てる
お腹いっぱい食べても
違うタイプは別腹
だったりする
美形もいいが
知性も捨てがたい
体がいいのも魅力ですね
たまには若くてかわいいのもいいし
もちろんオヤ ....
おまえ
いっつも
かみのけいっぽん
にえきらないんだよ
公園の噴水脇に座ると
知らず知らずのうちに
あたり一面真っ青がひろがる。
*
ちょっと、ヨウタ。
あんた私のウサハナのスタンプ、
勝手に持ってったでしょ。どこやったのよ。
....
ケンカして
頭にきて
飛び出しては来たものの
あんまり夜が静かで拍子抜け
細くて白い三日月が見える
今この三日月をどれくらいの人がみてるんだろう
あの暗闇の天辺をアタシと同じ気持ち ....
動かないで
うっかり逆鱗に触れないよう
紅を差してあげる
私の部屋に浮かび揺れる
赤い花びらに
首を傾げる友達
透明な竜を飼っている
躾はいいほうだ
私の帰りが遅いと寂 ....
とってん
からから
ちまたを
ゆく
とけいと
ぼくの
とってん
からから
ときを
きざむ
ほうそくは
ちょこっと
そくどが
ちがう
ふと
みぎどなり
す ....
女は
胎内に新しい生命を宿したら
「母親」になるというのに
男は
新しい生命が誕生してから
「父親」になる権利を得る
のだろうか
それは
目の前に細く頼りない道が一本
....
心も体も逆立って
どうしても眠れない
汗だくになりながら
何度も何度も寝返りを打ち
記憶を掻き毟る
流れる血の色は
見たこともない
どす黒い色で
こんな満月の夜にきっとわたしは
....
夜の手のひらに
背中を押されて
チラチラと散らばる
港の明かりを見下ろしに
いつもここへ来る
デパートの裏の階段にすわり
わたしたちは
寄り添ったり
ときどき 無口になったりし ....
▲
そして
どこまでも
群青の闇を往く
魚のあとを追い
かつての白い肌は
鈍く焼けてしまった
水の角を曲がり
更に水を下る
....
【こときり】
(1)
じ〜〜〜
ぱっ
ぱちっ
ぱちっ ぱちっ
ぱち ぱち ぱち ぱち
ぱ
・・・・・・
これからやっと
盛り上がりそうなところで
線香花火が
力尽き ....
守られないことを知りながら
またひとつ約束をする
もう切る指をなくしてしまったらしいので
嘘つきなのは僕のほうだよ
と
嘘をつく
今日はしゃがみ込んだ君の足もと ....
路上の車の窓ガラスを
ツバメの低空飛行が横切る
それを見ないふりをして
7月はやってくる。
その間にもわたしは
あなたのことを見ている
アジサイの花びらで
四つ葉を作ってよ。
....
踏み にじられた
柔らかい 道の草
白線 から 下がらず
垂れた こうべ 晒す
助けて 下さい と
死にたくありません と
誰も 聞きたくないのだ
誰も 幸せに ....
おぼうさんは
朝早く起きる
おぼうさんは
長い丸太の枕で
横一列になって寝る
おぼうさんは
剃髪した後
剃刀を
水で洗わない
おぼうさんは
沐浴をしても
身体を拭いたりしない
....
街に忘れかけられた
公園のベンチに座って
西日の中の滑り台の上では
始まりかけた夏が
くるくると回っている
夜に向かっている
夕暮れの片隅で
ジャングルジムの天辺じゃ
出たがりの金 ....
90%知りたい
だけどそれはやめておく
死ぬのはいくつの歳か
それを聞きたいけど
聞かないことにする
と、57歳のおじさんが言った
ぼくの座る
駅前の公園のベンチの前 ....
漢字の
「小」って
お母さんが真ん中に寝て
子供が両脇に寝てる様子に
似てるね
まいばん
そうやって
寝ています
心の中の本棚に
私小説が増えてゆく
主人公は
いつも不器用で
哀しいほど
いつもみっともない
誰が読んでくれるでもなく
ただ
収められてゆく
落胆のため息とともに
それは ....
女は家庭に入るのが幸せ
と語るハナコさんは
コブラを殺せる
名前に因んでか、草花が大好き
洗濯が終わったら
いつくしんで育てた
色とりどりの花たちに
水をやるのが日課
庭を掃いたら ....
パンダ部の先輩は
いばってる
パンダ部にいる人は
出世が早いという噂
コアラ部の部長は
いつも深刻な顔してるけど
その割に
取り越し苦労が多い
ゾウ部の女性社員は
いつも大量の書類を ....
伸ばした腕の先の
手のひらの先の
中指の先っちょが
触れるか触れないか、
のところまで
夏が。
列車を待つ顔たち
照らす陽射しの角度を
知ってか知らずか
右へ傾く
....
きいちごを
てのひらのまんなかに
そのとき
ぼくは
きいちごのまんなかに
ぼくは
ちのかたまりになって
なみだをなくす
かわきをなくす
ぼくは
きいちご ....
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