すべてのおすすめ
遥かの香りを頼りに
うしおを連れて
白銀になった髭が
私の頬をなぜながら
けおん、と哭き
輝くはずであった私のくちべにを
好きだと言って、
ざぶり、と
その巨体を沈めてゆく
眠りにつく
遥か昔 ....
ロマンチックな夜は
露骨でもいいくらいの
浪漫飛行。
ローカル線に飛び乗る
ロックシンガーの 無情なる
論理、狐に抓まれた余韻。
足が生えたら
どこへいこう
手が生えたら
なにつくろう
でも 今は
このしっぽで
やれるかぎりのこと
やりつくすつもり
まずは、
家に帰ろうっと。
淋しいと呟いたら
きっと何もかも
消えてしまうから
後ろから
暖かく見守って
涙は
苦手なんだ。