すべてのおすすめ
草が夏を繰り返している
雲になることを空想していた少年は
九九の練習を終えた後
空港事務所の職員になった
苦痛ではない、けれど確かな痛みが
暮らしの中、靴にも降り積もっている
空気 ....
吐き出した言葉が
気泡になって
無人のブランコを揺らす
目を瞑ると
魚たちが
瞼を触りにやってくる
部品を捨てながら
自転車は走る
ただ一つの
点になるために ....
髪に触れる、鮫
独白の跡
カレンダー通りに呼吸する
日々に疎いものだから
冷たい泡と泡の間に
ぼんやりとアスファルトの道路
小便の臭い
蚊のような肩幅
バス停 ....