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あたりいちめん
黒曜石の闇
静寂
ひんやりとした闇を
全身で感受しながら
踊りはじめる
身体ひとつ
黒曜石の闇の中
踊っている自分の
手先足先さえ見えず
けれどその身体 ....
濡れた火
燃える水
僕らはあまりにも
性急に夢を見すぎた
僕らとは誰なのか
僕らは今どこにいるのか
たしかめようともしないまま
だからそこに出来たのは
はじめから廃墟だった
....
もしふと世界が終わるならば
それはきっと
こんな澄んだ青い空の九月の日だろう
そんなことを思うと
なつかしさという古い抒情が
僕らを草のようになびかせてゆくね
小さな桟橋 きらめく ....
いくつもの風が過ぎた
いくつもの雨が過ぎた
いつ結んだ思い出だったろう?
僕の地平をゆく青い旅人に
君の塔に棲む白い少年が手を振る
日と月とがめぐる 星座がめぐる
幾重 ....