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僕が思春期に可愛がっていた
片瀬江ノ島駅に住む、野良猫ニャー子は
破れた恋に涙を流す学ラン姿の僕に寄り添い
顔を膝にこすりつけ
(にゃあ)と優しくひと声、鳴いた
僕と出逢 ....
ポケットから取り出した
懐中時計が、暖かい。
妻の贈りものの蓋を開け
秒針の刻む、時を視る。
僕は今、在りし日の詩人の書斎で椅子に座り
木目の机上をスタンドの灯が照らして ....
新しい職場の老人ホームで
初めて司会のマイクを持った日
お年寄りの皆さんに
塗り絵用の色鉛筆を渡した
十二色の鉛筆の先っぽは
どれもきれいに尖っていたので
今日は鉛筆削りの ....
繰り返される日々の只中で
長い間{ルビ蹲=うずくま}っていた私は立ち上がり
澱みきった自分の姿に
力一杯ひとつの拳を、振り下ろす。
言葉にならない叫びが
青い空の鏡を、震わせる ....
久しぶりの実家へ歩く道の途中で
幼い頃からあったガソリンスタンドが
跡形も無い、さら地になっていた
少年時代にキャッチボールをした
友達の古い家と庭を塗り潰すように
まあたらしい ....
はなもとあおさんの服部 剛さんおすすめリスト
(5)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
被災地の犬__
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服部 剛
自由詩
10
13-9-15
詩人の書斎_
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服部 剛
自由詩
8*
13-5-3
無数の手_
-
服部 剛
自由詩
5
11-8-16
目を開く_
-
服部 剛
自由詩
3
11-8-5
空からの手紙_
-
服部 剛
自由詩
4
11-5-31
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