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  朝、
  調律をはじめると
  雀がどこかへ飛んでいった
  かなしみのあまりこぼした涙が
  きみの胸のうえでかわくみたいに
  ねえ
  これが、
  産まれたての時間。
  そう言いながら少女が
  綿飴をひとつ、ぼくにくれた



  まぶしい屋台の{ルビ犇=ひし}めき合う
  貧しげな七月の ....
  夕方の台所で
  君を抱きしめた
  つらいことが沢山あったし
  他にどうしようも無くて



  火にかけたアルミ鍋から
  醤油の優しい匂いがただよい
  嗅ぎなれ ....
  動物園で
  きみは言った
  しあわせならそれでいいと



  ライオンはライオンの檻
  シマウマはシマウマの柵
  帽子をかぶった飼育員が
  かれらに餌をやる
 ....
  僕たちは、
  同情で。



  僕たちは、
  どこまでも
  青く、
  青く、
  終わっているだけな。
  ダンボール詰めの、
  ぎゅうぎゅうの果実みたい ....
  ゆうぐれのいろを
  おしえてあげたいけれど



  かすかなひびきでさえ
  てのひらにつつんで
  あなたにあげたいけれど
    


  ふれることから
 ....
{引用= ――はるな「桃のこと」に寄せて}

  桃を剥く
  なるたけ薄く
  しゅるしゅると
  あなたを剥く
  透明な肉



  最初に
  いだかれた痛み
  それ ....
  それはあなたですか

{引用=   いいえ、それは麦藁帽です
   それはかぶることができます
   それは夏の人々に好まれています

   いいえ、それはすみれです
  ....
  歌ってはいけないことは
  ひとつもなかった
  嬉しければ笑えばいい
  悲しければ机に突っ伏し



  歌ってはいけないことは
  どこにもなかった
  愛しければ ....
  にんげんひとり
  にんげんひとり
  よかったね
  おそろいだね



  おとこがひとり
  おんながひとり
  かなしいね
  ふぞろいだね



   ....
  見知らぬ誰かの刃を使って
  見知らぬ誰かを傷つける



  それは強さではない
  邪悪とも言ってやれない
  阿呆というのだ



  自分自身の刃というものは ....
はなもとあおさんの草野春心さんおすすめリスト(11)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
調律- 草野春心自由詩413-6-1
綿飴- 草野春心自由詩19*12-5-20
若さ- 草野春心自由詩13*12-3-24
メナジェリー- 草野春心自由詩15*11-8-17
同情で- 草野春心自由詩611-8-17
あなた- 草野春心自由詩411-8-7
桃を剥く- 草野春心自由詩5*11-8-3
らぶ・ぽえむ- 草野春心自由詩4*11-8-2
歌ってはいけないことは- 草野春心自由詩7*11-7-29
ただひとつ- 草野春心自由詩7*11-5-5
- 草野春心自由詩6*11-4-25

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