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ハエが世界を一周した
けれどとても小さかったので
誰も気づかなかった

ハエは自分の冒険を書き綴った
ジャングルの中で極彩色の鳥の
くちばしから逃げ回った日々を
港のコンテナ ....
少し遠いところで
子供たちの声がしている
 
日陰に座り
そして黒い日傘をさして
何を遮断しているのだろうか
あの女性は
 
蝉の声が喧騒よりも
むしろ静寂を呼んでいる
身動きもせ ....
あまりにも暑かったので 今日
川の中に素足をつけてみたら
ごくごくと水を吸い上げたのでした

頭の先から水しぶき
どどうと飛ばせば
白い雲にかかって 雲飛んでった

気持ちいいなあ
 ....
夕暮れの街
寂しいだなんて
どこからくる記憶だろう

誰かの庭先
小池に落ちて
もがいていたのは夢じゃない

ざわついた心は
夜に自分を責めて終わる

だけどそんなものはおくびに ....
切なさに押し倒された心は
バクテリアに分解されて
影もなく
跡形もなく
消滅します

そう、だから
安心して眠るといい

悲鳴は求めています
私はマジックアワーに焦がれ
真っ赤に ....
 
 
雨上がりの遊覧船の匂い
が敷き詰められた
ポリエステル、もっと
素材でありたい
ドラッグストアに住み着く
鱗しかない魚が
ヒレを探しているけれど
風邪薬の扉が開かないので
 ....
駐車場の樹の下で 
わたしは黙って雨を見ていた
輪回しをする子供たちが
家路を急いではしゃいでいた

男たちはうつむいて
路面に何かを探していた
ひとりごとは小さすぎて
誰にも聴こ ....
スーツが似合うようになりましたね
わたしは褒めているのではないよ
代わりに隠してしまったあなたの素顔が
しかたないさとため息つくから

あの誰にも壊せなかったあなたの庭を
閉ざした扉は ....
陽射しが強く照り付けるたび
懐かしく思い出される夏の日
肌触りのいい
風がよく通るシャツ
あの頃は
いくら汗をかいてもよかった

日が暮れるまでに帰るルール1
七時になっても日は暮れな ....
グレープフルーツは嫌いだ
皮をむくのも 半分にして食べるのも
じょうずじゃないから
取り切れない実を見ていると
罪悪感で目が細くなる

なのに夜に飲んでいる
コップの中にジュースとして入 ....
手をつないじゃった
わたしほころびちゃった

言葉少なになった
ほうり込む飴玉

どこもかしこもとろけてる

目覚まし本人確認 奥底の
おでまし頬紅かんざし

遠目にわたし見たら ....
名前がある生き物だからつらい
名前遺棄致死罪で逮捕されたい

本当はもうとっくの昔に名前はなくて
わたしは記号になって
集団にとけておちて消えてしまいたかった

何年か前に個人は自殺して ....
君は太陽だ
そう言ってくれる彼の顔は
ちっとも日焼けしていない

そういえば
彼とはしばらく逢っていない

そして
今夜も私は静かに沈む

太陽のように
 
 
かえり道
コンビニに寄る
誰もいない
レジの奥で
店長が眠ってる
そのことは知っている
私は万引きせずに
発泡酒ではない
ビールを二本買う
おーい
店長を呼ぶ
どうせ ....
帰りたくないとかは

とても言えない。

帰りたくないけど。

とても言えない。


だから

あたしは

また

ぐーをだす。
 
 
日曜日
おまえと遊ぶよりも
おまえに見送られることが
多くなった

きょうもおしごと
といって
目を合わせて
目をそらす

自転車に乗せて
おまえと出かけられる日は
 ....
 
 
あの車窓から
見えているのだろう
二階の窓から電車を見てる
私が景色のように

走り過ぎていったのは
私かもしれなかった
あわてて階段を降りていくと

そこには妻と息子が ....
ランドセルを背負った少年は気がついていた。
長距離走者の後ろには必ず、
テレビ中継車がいるものだと。

どこかの遠い悲劇は、誰かが
後ろから写真を撮っている。
だって、教科書には戦争の写真 ....
孤独でない人間なんていない。
その事実だけが、私を安堵させる。

職場の上司が、手品を始めた。カード手品ってやつだ。時々、その成果を披露してもらう。だいたいは金曜日の飲み会である。飲み会自体が手 ....
名もなき花という言い方がある
名もなき花はたいてい
名もなき花を見かけたり見つけたりされる

でも
毎日一緒にいるクラスメートから
やぁ名もなきクラスメートさんって言われたら
変な気持ち ....
{引用=

 またいつもの
 自転車にのって
 ぼくがむかっていた
 先とは
 どこだろう

 でも
 いまは
 どこだろうがかまわないおもいでいっぱいなのは
 はたして
 ど ....
ニュースは勝たせてくれないように出来ている

たぶん遅くなります

と声に出して読んでみた君のメール

生煮えの気持ちごと飲み干した缶ビール

酔いたい気持ちと睡眠時間 ....
蜂蜜の瓶で溺れ死んだ

ミツバチのことを想ったら泣けてきた。

べつに私の涙なんて

彼の家族の足しにもならないのだけれど。
汐が濃く匂ってくる。
目にも暗雲が立ち籠めてくる。

簡単に言えばすむものを
見破られまいとして
一刻の猶予を走り抜ける。
 
 
今日は
金曜日だったね
通りすがりの
人がいう

ふりかえると
そこには
金色の
金曜日が
あるのだった

繁華街が
眩しく
私の背中にも
反射している
 
 ....
トマトの正しい食べ方は
生のまま
程よい大きさに切って
塩と
胡椒と
オリーブオイルと
酢をかけて
そのまま食べるのだと
ずっと思っていた

どんなに凝った食べ方をしても
これ ....
 
 
窓のむこうから
こちらを見ている

あの日とおなじ
空がまだ
そこにはあるんだろう

雨が降っている
あなたは雨を
まだ知ってるでしょう

セピア色の
窓のむこうに ....
 
 
窓を開けて欲しい、と男は言った
壁しかない部屋だった
窓を開けた、とわたしは嘘をついた
男は両手を広げると
嘘の窓から青空へと飛び去った
ひとり残され
部屋を丁寧に折りたたみ
 ....
真夜中に飛ばす
しゃぼんだま
闇夜に透けてゆらめく

触れてはだめ
われてしまうから
そっとみつめる
そっと飛ばす

唇に力こめないよに
泣いてしまわないように

ふう っと
 ....
くなきみさんの自由詩おすすめリスト(29)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ハエの話- たもつ自由詩1210-11-9
- 裕樹自由詩3*10-8-6
夏本番- 朧月自由詩410-7-30
トラウマ- 空美自由詩4*10-7-29
廃退、わたし- 百瀬朝子自由詩6*10-7-29
素材- たもつ自由詩410-7-26
おわかれ- まひ自由詩2*10-7-24
あなたの庭- まひ自由詩3*10-7-24
よこしまなにじ- 木屋 亞 ...自由詩5*10-7-24
夜の苦味- 朧月自由詩410-7-22
牙付きデート- 坂井ハナ自由詩410-7-20
今度の日曜日に捨てるもの- 池田実緒自由詩110-7-2
君は太陽- ミサイル ...自由詩210-7-1
プチ・テロリズム- 小川 葉自由詩310-7-1
グリコパイナップルチョコレイト- 小鳥自由詩410-6-29
プレゼント- 小川 葉自由詩410-6-28
ホーム- 小川 葉自由詩110-6-28
長距離走- ブライア ...自由詩110-6-27
Magic- umineko自由詩19*10-6-27
促す雨- 海里自由詩310-6-27
日曜日のカエルは旅好きである- 石川敬大自由詩2810-6-27
淡い淡い今日- 木製金属自由詩610-6-27
蜂蜜と涙- 小鳥自由詩410-6-27
ママチャリライダー- 吉岡孝次自由詩310-6-27
反射- 小川 葉自由詩310-6-26
トマトの食べ方- ふくだわ ...自由詩310-6-25
遺影- 小川 葉自由詩310-6-24
交差点- たもつ自由詩2510-6-23
しゃぼんだま- 朧月自由詩710-6-22

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