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今も昔も旅人は
長い橋を渡るだろう
――{ルビ何処=いずこ}から何処へ?
傘に弾ける豪雨に身を屈める日も
雪の坂をずぼり…ずぼり…上る日も
灼熱の{ルビ陽炎=かげろう}ゆらめく夏の日 ....
彼は素朴な場面へ
裸心のままに、飛び込んだ
長い手足の隅々に増殖する
(歓びの細胞)はゆきわたり
彼の裸眼の射抜いた、先に
一つの宇宙があらわれる
....
朝の浜辺を散歩する
夏休みの終わりに
金髪の青年が2人、遊び疲れて
またを開いてぐっすり寝ていた
ある意味遊ぶということは
若人の仕事でもあり
大人と言われる{ルビ年齢 ....