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電車の自動扉から
春が吹き込む
そして夏が来る

アナウンスが夏を告げる
夏はにこやかに笑いながら
春を押しのけようとした

春はなみだを流した
アナウンスは夏を告げる
駆け込み乗 ....
こんなに手を伸ばしているのに
届かないままひそやかに
眠っている呼吸音

方々で
下駄箱の開いては閉じる音が
心臓の音に重なってまるで戦場

上履きが音をかき消していく
ブリキの下駄 ....
朝靄ののぞく
窓の水滴に触れたら
一滴が硝子を撫でた
一筋の道筋を作って
いくつかの水滴を巻き込んで

流れていって下のほう
ぺちゃんと爪先が濡れた
じわりと広がる水滴が
ひんや ....
空丸ゆらぎさんの斎藤旧さんおすすめリスト(3)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
五月- 斎藤旧自由詩6*11-4-24
「ぎぶみーちょこれいと」- 斎藤旧自由詩2*11-2-16
ツンデレ哀歌- 斎藤旧自由詩4*11-1-18

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