意識の断片が浴槽に張り付いていて書き終わったら全てが水の中にあるといいなと思う。 下降していくカラスが
田んぼの土手を
はいあがる虫を食べている

田植えの前に掘りおこされ
苗が植わるように綺麗にならされる土

地中から 土と共に掘り起こされた虫が
待ち構え ....
はあとのつもりで
はあとをつけた

いたがった

はあとのつもりで
あとをつけた

いやがった

はあとのつもりで
はとをつけた

とんでいった

はあとのつもりで
と ....
この春の終わり
愛猫 そらは

臭腺破裂という
見た目もかわいそうな
おしりを真っ赤に
血に染めた
外傷にみまわれた

抗生物質をブチュッ!と
打たれ
薬をひたすら 猫カリにまぜ ....
何故ならオレは血だ
血の疾風怒濤だ
猛り狂って世界を巡る風の叫びだ
だから至高の女を組み敷いて犯す前に
やる事がある。
尻肉が胡桃みてーに硬直するほど押し広げられた全開脚の
腱の立った白い ....
泣かぬなら 泣かせてやるのが 男だろ

背中でなど 何も語れぬ 四十五の俺

いつからか 雪が白だと 言えなくなった
観光地はいつも午前の匂いがする

車の音もまだわかい

ゆびさきもつめたい

あたまもどこか夢をひきずっている

そらがまだあたらしい

朝早くに腹ごしらえをして

観光にくり ....
 
 
川のようなところを
冬の蝶が飛んでいる

蝶は知らない
いつか人に生まれることを

バスに轢かれた少年が
捕まえた蝶を
自分のことのように可愛がっている

可哀相だから ....
お母さんが

近所のスーパーマーケットで





福まめを買ってきた。




この家に鬼なんかいやしないのにね。




お母さんが恵方巻きを買ってきた。
 ....
風が春だった

ロカ岬にたったような風の匂いがした

曇り空にはひかりと影の階段があった

幻視にちがいなかった

ショパンの別れの曲が聴こえてきた

幻聴にちがいなかった

 ....
ミミズはミミズクと音素を共有しながら
このように馴れ合っている場所では
すべてが熱死に向かっていると悟って
突如北北西に進路をとる

そのような映画があったのか小説だったか
詳しいことはわ ....
 
 
掌から零れていく
砂は一粒の記憶
思い出せば
波に洗われて
二度と現われない
小さな墓石
寄せては返す波が
足跡を消していく
やがて僕らは
指と指の隙間だけを残し
いつ ....
ごめんね かぁさん
僕はあなたが生きている間に
謝れなかった
あのときのことを
謝らなかった

物心ついた時
母さんは家にいたはずだったが、
母さんの記憶は
千葉のサナトリウムから。 ....
防砂林ごしに轟音がしていた

飛行機の離発着のような音だった

愛人と犯罪を完遂したあと

手をつないで夜の海岸に出た

防砂林をぬけると

轟音の正体はやはり海だった

死ぬ ....
散布すべき薬物の所持2さんのおすすめリスト(14)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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土と虫- 砂木自由詩15*10-5-16
はあと- 紀ノ川つ ...自由詩7*10-5-9
猫の恩返し_かな?- 森の猫自由詩5*10-5-9
奔出のエクスタシー- salco自由詩6*10-5-8
- 一酸化炭 ...川柳4*10-2-5
旅をする死者- 吉岡ペペ ...自由詩410-2-3
冬の蝶- 小川 葉自由詩110-2-3
節分- サワメ自由詩510-2-3
さいごの慈しみ- 吉岡ペペ ...自由詩7*10-2-3
ミミズ- 瀬崎 虎 ...自由詩710-2-3
砂の記憶- 小川 葉自由詩410-1-20
結核療養所(サナトリウム)- ……とあ ...自由詩10*10-1-17
犯罪者は夜手をつなぐ- 吉岡ペペ ...自由詩1009-12-23

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