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僕たちの恋は
静かに終わったね
君はどうしているだろう
人が死なない日は無くて
人が生まれない日は無くて
人が別れない日は無くて
だけど
誰とも出逢えない日は ....
僕は
非常階段から夜空を見上げる
星を見つけようと思うけど
月を見つめようと思うけど
君の顔が浮かんで消えない
僕が寂しさと引き換えにしたのは
君と居た時だった
....
昔
びい玉は ころころ転がり
車にひかれて 粉々になってしまった
大切なびい玉だった
キラキラしてて
でも どこか光は優しくて
本当に大切にしてたのに
だから今
風船を見つけたから ....
もぐらが穴を掘るわけは
ほんとは空が見たいから
トンボが空を飛ぶわけは
海を泳いでいたいから
夕日が海に沈むのは
赤く染まる波々の
向こうにおうちがあるからで
とうさん帰 ....
その刹那
滲んだ夜景の濡れかたが
酷く美しかったので
そのガラス越しに
くちづけてみました
落ちて逝く様を
見られたくなかった
と言うのが事実でありますし
本当はどうでも ....
粘土でできた空飛ぶ天使が
すごいスピードで
逃げていく
青空は遠く
やたらに暑い
ぐらぐら揺れる歩道橋の上で
動けなくなり
足元の床が
抜け落ちるような
そんな気がし ....
楽しいはずの
デートの帰り
彼が
たぬきを轢く
たぬきはこげ茶と黒が入り混じった体毛で
牙はするどく体長70センチくらい
道路の真ん中で横たわるたぬき
たぬきは息をしてい ....
4月の空は霞んだ青
地面に張り付く僕等の上を
紋白蝶がひらひらと
縫い合わせていく
南向きの窓から
緑の塊に見える林の向こう
隠れるようにキャベツ畑があって
近づくと白い花びらが
....
今日の空は
雲ひとつない晴天
なのに
世界の人の中には
暗い影を心に持つ人がいて
せっかくの
満開に咲いた桜の木にも
吹きつける春のそよ風にも
目をくれずに佇んでいる
もったいないよ ....
昨日の夕やけを
ぼくが持ち帰ってしまったことを思い出して
朝起きて、あわてふためいた
夕方までに返さなければ、
そう思いながらも
休日の時間の流れがぼくを誘惑する
珍しく
....
いま
しらないまちに
きています
みぎにいっても
ひだりにいっても
あなたに
あうことは
ないでしょう
でもあなたを
めせんで
さがしてしまうのは
もうそろそろ
....
ぼくはうそをついている
たいしたものでもない
だから君はベンチに煙草を
頭突きさせながら
そうやんなあ
とか、言う
蒼くなってゆく背景を
公園のせまさが増幅させる
桜が桜色にみえて ....
手をつないで ぐんぐん歩いてくれた
よりそえば 支えてくれた
泣いたり
笑ったり
おこったり
なぜ と問うたなら 困っただろうに
そして
....
夕暮れになると海に行く
夕暮れ時の海は
まだかろうじて
空にひっかかっている太陽に照らされ
遠くをゆく船も
その意思を無視され
逆光に姿を消す
夕暮れ時の海は
ひ ....
何も考えずにだらだらと過ごそう
もう 何も
カーペットの端っこが折れていても
直すのやめよう
キッチンの床に水滴が飛んでいても
ぬぐわないでそのまま
部屋の隅にもしかして
わたぼ ....
花に水をあげている君を見て
ああ、じょうろのまま一生を終わるのも悪くないな
と思ったのは、もう
うつらうつら
していたからなんだろう
背中の取っ手から
ひんやりとした手の温もり ....
また新しい命が芽吹く頃
{ルビ灰塵=はいじん}と化した私の心が
ひらりと空で宙返り
螺旋を描き散っていく
重力に逆らうことも出来ず
天に召されることもなく
こうして誰にも忘れられ
....
満月の夜に 半ば無意識に泣いていると
思いのほか疲れる。 昨日の晩も、また。
うす暗い部屋になど居たくもなかったけれど
なにせ この部屋の電球はもう切れてしまったので
卑しくも眩し ....
空は果てなく青く
桜は桃色の風を起こす
今静かに時は流れ
只々静寂に身を委ねる
遠き地では果て無き闘争に
地は{ルビ朱=あけ}に染まる
ああ桜よ晴天よ
今に疲弊した人々に
....
ずいぶんとひどい事になったね
ウロコも剥れて綺麗だった姿が
まったく分からなくなる程
それほど必死で泳いだこの鯉に
私は目からウロコが出て仕方が無いのに
このウロコはどう ....
気が遠くなるほど
恋をしてしまったとき
いや
言い換えよう
特定の
誰かに
欲情してしまったとき
わざと
自分を
隠す
何処にも
いないかのように
いないところから
....
何年ぶりかに訪れた町は
道路が広げられ
いくつもの大きな店が並び
駅ビルもすっかりきれいなホテルになって
僕の中の地図はすっかり
すっかり塗りつぶさなきゃ
いけないのだろうか
塗りつぶし ....
我々は、違う。
我々は、違う。
我々は総てに於いて違うのだ。
我々は、違う。
細胞の一個まで、
螺旋の鎖の一本まで、
我々は、違う。違う。違う。
我々は、違う。
我々は、そ ....
はらぺこなぼく達は
いつも何かを食べている
それはご飯粒に限らない
時にメディアから流れ出る
時に2軒隣のスピーカー
はらぺこなぼく達は
道端の石を拾い
それを 空に飛ば ....
果てしなくつづくかのような
この空の向こうに
宇宙が 存在している
それだけは 紛れもない
空と宇宙の境界線まで
サンダルを蹴り上げて
明日の天気を占う
落っこちてく ....
ココロ コロコロ 転がって
コオロギ コロコロ 鳴きました
ココロ 凍って ロココ調
コールタールのナタデ・ココ
ここは 露天の 六本木
今宵 ロックが 心地良い
....
ドーナツの穴から覗くと
世界はいつも
いいにおいがした
食べ物で遊んではいけない
そう教えてくれた人が
今ではもういない
あら、困ったわ
が口癖の君が困った様子なんて
今まで見たことがない
あら、困ったわ
なんて言いながらも
トントントンッとまな板の上で大根を切ったり
ザッピングをし続けた挙句の果ては ....
起きたら
三島由紀夫だった
下唇を噛んだら血が出て
三島由紀夫の血はこんな味なのか とか
白くて小さめの歯は けっこう硬いのだ とか
会ったことないのに懐かしむ
せっかくだから ....
イメージするということ
たとえば
ゴキブリいっぱいのプールに放り投げられるということ
眠っている間に鼻の穴から寄生虫を入れられるということ
イメージするとい ....
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