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坂のてっぺん
背伸びをして
月にきすをした
照れた月は
少し赤くなって
フェードアウトしていった
僕はそれがおかしくて
チョコレートをかじりながら
鼻歌を歌った
私の背中に包丁を入れてください
あーそこそこ
丁度かゆかったんです
そのまま まっぷたつに
お願いします

キャベツというのは
幾重にも丸まって
ドカンといるでしょ?
自分が大きくな ....
言葉足らずだと
「何言ってるか分からないよ」と
柔らかくなる目と真っ直ぐな背中を

変なことを言うと
「え、どういうこと?」と
上がる眉毛とかしげる首を

夕日がきれいというと
「ほ ....
交通事故で皮膚をなくし
隠れていたヘドロが
全身にあらわれた患者が
急いで運ばれてきた
口の中にも及んでいて
のどまで通った管で
かろうじて息をしていた

時間は一刻も無駄にできず
 ....
国語の時間にはきれいな言葉を集めていた。
先の先のページまで読んでノートにたくさん、たくさん書いた。
すると後ろの女の子たちが、
「ねぇ、ねぇ、何書いてるの」って、おさげを引っ張って笑うか ....
俺の愛情から逃げ出した女が
売れない写真家と結婚して落ちぶれ
生活の為に出演したアダルトビデオを
利根川の河川敷で拾得して切なかった
俺の愛情から逃げ出した女は
局部に粒子加速砲を仕込んで
 ....
 
 
月工場で
おじさんたちが
月を作っている
その日の形にあわせて
金属の板をくりぬき
乾いた布で
丁寧に磨いていく

月ができあがると
ロープでゆっくり引き上げる
くりぬ ....
何億光年もむこうのほうの
小さな星がたたく鍵盤の
黒いところに光が集まって
猫みたいな声をあげて
女の子がひとり生まれる



ちいさなはこに落っこちた
なつかしい湖の色 ....
生まれてすぐに言葉を食べた
降る雪のように冷たい言葉
それは小指の爪のように
やわらかく甘く
そっと僕の心臓に住まった


なんだか涙が出そうで
手のひらを握ったりしていた
つぼみが ....
浸された水は
つめたく
ねがえりもできないほどに
なぜか凍みたまま
あの人ごとをさらって
いって

かなしい
のふちにいるあの人
たしかにいかされ、芽生え
一つの
さむさの中にい ....
小さなうみねこが
街灯の上で恋をする
おもちゃみたいな波の音
テトラポッドにぶつかって
消える


苦しみのない海に
貝殻たちは寝転がる
わたしは桃の果汁を
うすい雲にわけてあげた ....
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