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今日の空は青すぎて善人しか似合わない
大手をふって歩けそうにないから部屋にいる
閉じる部屋の
向こうにあなたはいるでしょう
きこえない
音を見ようと研ぎ澄ます
それでもまた
己のドア ....
おびえたカラスみたいに
があがあ鳴くの
つややかな黒の羽を
ばたりばたりさせながら
いっぽんの電柱の上で
歩く人を見下ろしながら
同じカラスが
飛んできたのに
くちばしをとがら ....
私の皮膚に
とても近く触れて雨がある
どこからきたものか
わからぬ雨がある
ところで
どこからきたものか
知っている君からの便りは
私からこんなにも遠い
遠い君を想う
今 雨 ....
斜めがけしたかばんの中にいっぱいつめた希望は
重すぎるからがたごといって僕の首をしめました
電車の窓をあけたくなって
黙ってあけてみました 外の
景色の一部がはいりこんできて
だれかを連 ....
白いあなたはたちのぼりました
火葬場の空に
時間はどこででも流れるものだと
感じた棺の残骸
自分の嗚咽に一番 自分が驚きました
私はあなたを憎んでいたし
あなたと対決する日がこわか ....
遠くからお帰りなさいと声がして
あったかい部屋へ転がった
ころんころん おもいやりをください
おみやげです
受け取ってください
あたため続けた 愛してる
夕べ寝ないで考えた
一生 ....
おとうさん
そう呼ばせてください
あなたをおとうさんと呼んだ記憶がないのです
おとうさん
こっちをむいてください
あなたと視線をあわせて話したことがないのです
おとうさんの娘として ....