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たぶんさびしいだろ
たぶんかなしいだろ
たぶんうわついてら
たぶんしたみてるさ
きみもおんなじだろ
おれたちはそうだろ
はっきりとした目的もないと
矢印が他人事のように見えてくることがある
この矢印はじぶんにとっての矢印なのか
ぼくはどこへゆこうとしているのか
矢印はなにも知らないだろう
そんなことぼくが決め ....
珊瑚にも見えた
夜のいっかくに宇宙を膨らませたそれは
いきものたちの銀河だ
ぼくらはあんなとこにいるんだ
こんなところで
あんなとこの一員をやっているんだ
一秒も何億光年も ....
機械的に家路を歩いてた
なんにも考えずに
帰巣本能でもあるまいし
歩道橋の向こうに
私を照らす光源があった
セピア色した夜に
私は突撃したのだけれど
それは本能でなく
機械的にした訳で ....
あおい蕾が
春の嵐にぽきん、と折れて
公園のくずかごに捨てられている
花の命のありかがわからなくて
こわごわ抱いて家に帰る
光に翳すと
やわらぎながら
ほどけてゆく部屋
輪郭をも ....
ここが気持ちの良い伸びやかな場所だということが
霊能のないぼくにもよくわかる
水のふくよかさが光に自由だ
土や風はじっとりとあえなく色彩へとかわり
そして私は鼻腔から生まれかわる
この地で生を受け ....
うねり跳ね のたうち踊り 旅が始まる
二拍子の行進曲の煽動力
生々しい乗り物
つまらぬ旅程を打ち破り
膨大な慣性を秘め 一直線に放たれた
・・・危機感 六番目の感覚を針で刺す
進路変更 ....
蜻蛉が雫に映るとき、
雨の一粒一粒に
空は宿る。
濡れては飛べぬその羽は、
悲哀の純度で透きとおる。
雨の最後の一滴が
蜻蛉の羽に落ちるとき、
無数の空は連なって
ひとつの空を ....