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{ルビ辛夷=コブシ}の白い花が
ほころんでいました
図書館の前の小さな広場に
冬の終わりを 告げるように
けしてそれは、桜のように
春の訪れのあでやかさなどでなく、
可憐な細い花弁 ....
くちにだせない
気持ちは
胸に抱いたまま
Moonlight Express
埋めてしまおう、
柔らかな後悔の穴へ
人が静寂の月に行きたがるのは、そのため
そこまでいけば、小さな ....
ちいさな声
まちがいでなく
そんな
気がしたのです
さくらの木の下で、
ぽつんと
咲きほころんだ
黄色いクロッカスの花に、
そこだけ、せっかちな春がやってきていました
“Ye ....
レッドウッドの梢のさき
木漏れ日は森閑のゆらめき
私のなかで…落ちていきました
小さな音がかえってきては、
だからか、そこに声を聞いた気がしたのです
のどの奥でわ ....
{引用=
大さわぎでなく
ゆっくりと歩む
足の裏に感じる砂の感触を確かめ
けして温かくないけれども
柔らかく反発してくるようなそれを
一足一足 注意深く進まなければ、
見逃してしまう ....