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おでかけじゃないさ
ココの 塩ぬるい空き海に
連れて来た手に
ちゅー返り
波にサスラワレタ
ひとつ
瓶が
帰れないで いるはずで
沈みな ....
流しのはじっこで
トマトにかぶりつく
切って 盛り付ける前
誰もみてない 朝
どっからくるんだろう
この 破りたい
悲しみは
形よく そろえて
行儀よく いただいて
終わ ....
安全ピンに とめられた
近くで 鼓動が聞こえる
建てられた家の壁の 奥
にぎやかな笑も 枯れて
この 残された クサビだけが
奪われたものに対する こたえ
やがて 消えた鼓動の ....
いくつか 折りたたんでいくうちに
角が たくさんできるから
どこかの角で
会えればいい
続かない我慢が
言葉を避ける
触れるものは きちんと
きちんと きちんと
....
針はやがて
真っ直ぐに
体に 落ちて
朝は はじまるんだろう
道に ふさわしい風が
崩れた後を 戸締りする
大切なものは 隠され
破けないものは 消した
時刻は
....
種もつ闇の
ちらかる 真昼
夜から じっと
はりめぐらせた
たんたん ひとつぶ あまい 夢
たんとん ひとなみ ふるい 風
かすれた なきごえ
かみきる したあご
....
街の上で
朝を 投げている
小さな 丸い 飛沫が
きらきら ころがりながら
あふれかえる
夜よ
よき 友人よ
くりひろげられる
問いの多くを 吸い取り
泣きな ....
さじ の中
盛られた 私の
腕に とどかない
ひくい
止めた 前髪
痛くて はずす
ヘアピン
月明かり まばらな カーテン
さえぎる
みたくないと
あわれむ ....
さかさまつげ と診断され
父に手をつないでもらって
眼科に通って いた頃
診察してくださった先生は
遠くをみつめなさい と言った
遠くの山の緑 遠くの景色を
とても 眼にいいか ....
届けば 遠ざかる
のばせば ねむり
もう 見えなくなるのだろうに
悲しむ 半分の鎧を きたまま
まきすぎた 噴水の 熱さだけ
ひいた拳には さすられた 痕
満ちていく ....
えんぴつの上についてる
消しゴム は
何を書いてるのか
知らないけど
間違いは 消す
正解も 消す
こうこう みお とぎり
かけ め まゆ しぶき
こくうり くち つむり
ほされる ゆび のさき
きりなみ ほほ さすり
もえいる くさ わだち
千本 の 針を
つないだ 蒔絵
朝焼け に溶け出す
真っ暗 な朝
骨 の 隙間に宿る
鈴 の 声
つながれて
つながって
心 に まみれた
火傷 のよう ....
雲 のチビ は
ちらり すまして
ふんわり おなか
に まるまって
かくれんぼ なの
だれにも 言わないで
抱きしめたら
ここ へ そら
もう 遠くに 届いて
行ってしまいました
誰の後を追って
なだめても
すましても
輝けない かぐわしさ
ぽつ ぽつ ぽつり
とおく とおく まもなく
いっ ....
ふんじゃった
でも
みれない
かたい ような
ちいさいような
うごいてるような
どうして
うごけないの
ねえ
にげないの