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「手紙」

見渡す限りの誰もがのどが渇いていて
水!水!と叫びながら歩いているのに
誰にも耳が付いていないので
互いにそれに気づいていない

伝わることの無い声は
束になって風を起こし ....
遠い
遠い言葉が
この近さで生まれる
形を変えていく音の
はじまりが揺れ続けて
廊下に落ちていた
誰かの笑い声を思い出す


+


夕暮れが残る夜
潜みの中の湿った皮膚へ
 ....
空が青いから
僕は屋根を焼く
焦げて崩れたその隙間から
青かった空を覗く
思うほど息苦しくもない午後
崩れた屋根は既に屋根ではなく
いつまでも煙を空へと飛ばし続ける

僕は灰空を見るの ....
遥か上空を雲が流れていく
その少し下を鳥が飛んでいく
荒れた土の上を僕は歩いていく


できることよりできないことの方が多いこと
努力では上回れない才能があること
ガラス球に憧れて生きて ....
望月 ゆきさんの健さんおすすめリスト(4)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
思いについての断片- 自由詩3*09-2-13
距離- 自由詩10*07-4-23
カラスは空にいない- 自由詩12*07-4-1
いつの間にか- 自由詩3*05-9-20

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