あなたの青は わたしの青ではないのだろう。
あのとき選んだコトバは わたしのものであって
そうではなかった。
水に水がとけてゆく
そのオトが 耳を塞ぐ。
沈んで沈んで沈んで ....
誰が好きですか？
誰かを愛してますか？
愛している人に何をしてあげられますか？
自分ばかりを見ていて欲しいと思っていないですか？
きれいごとで片付けますか？
きっと役に立つと思ってますか ....
うそつきなこどもだった
帰り道
鍵っ子だったわたしは
ひとりっきりの家に帰るのが
さみしくて、さみしくて
帰ろうとするＭをひきとめようと
こう言ったのだった ....
綺麗な空を見る
水の流れる音を聴く
君の声がする
たったそれだけで
世界がくるり、素敵に思う
僕には、
何もなかった
夏の蚊のごとく
生き急ぐことしかできなかった
何もないのに求め続けた
何もないのだから
何も得られる筈がないのに
なのに求め続けていた
僕には、
....
静か。とても静かで空気がぬるい
しなければならないことに何一つ立ち向かえず1日を先伸ばししているとこの時間が訪れる
脳みそがゆるゆるしてて辛いことを考えてしまわずにすむ時間
生産性もない
....
真昼間
マフラーのたなびく
風のにおい
とおり過ぎる一日は
いまだ生温い
魚ノ目が痛んで
歩くのも
生きるのも
億劫なこのごろは
ドアを開けることさえ馬鹿らしい
というのに
....
ワールズエンド
ミニチュアみたいなおうちで
かくばった窓
ふぞろいの靴
あつぬりの白でしあわせの膜をはって
めざめたばかりの女の子は
チェックのスカートに
ちりばめられた星屑 ....
（少女たちは 双子と あべこべに踊り回り
でんぐり返った星と星に微笑んだ）
♯
半日 闇のフリルに横たわった
瞳が金色に染まり 金平糖を摘んで食べながら 黒い刻を眺めていた
....
銀色の糸で夜空の端を結んで
葉緑素だけつめたはこのなかに
すこしずつ流し込んでいく
そしたら女の子がおどろいた顔で
真珠のような瞳をみひらいて
でもそのあとすぐ微笑った
無機物の甘 ....
排他的な女の子は空を所持している。
その底のほうには、白くてきれいな宇宙船や、手垢できたない算数の教科書、軍隊の格好をしたキューピー人形や、プラスチックのマニキュアの瓶が、ざくざくとはめ ....
琥珀色の教室の隅で
うずくまった
背中のよわい夕日が
一年後と
十年と
未来、のあいだに
消えてしまわないよう
お ....
分かり合えないこの距離が世界だ
理解できるのは相手の心ではなく理解不能という言葉
自分すら世界の内容物であるのならやはり
私には自分自身をさえ理解することができはしない
分かり合えようとい ....
色を失くす
また夜が迫る
傍観者になりきれない
この街さえ
新しくなっていくのに
思い出せなくなる
みずみずしい指先が
どういう風に
この胸にふれたのかを ....
なんだかね
すべてがあたりまえでさ
あの銀色のスプーンだってぎらぎらしている
すぷうん なんてなまえのくせに
いきをしているんだ
白濁のレンズ越しに
煌 ....
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