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アスファルトのうえに

足が浮いているのは

木枯らしに吹かれるままの

影のないわたしだからだろうか


思考はしゃべると渇いてゆく

目もしばしばと痛かったりする

わた ....
カウンターでひとり飲んでいると
電車に乗っているような気分になる

電車はどこに向かっているのか
この鉄路を引き裂いているのは
焼鳥の香りと酔客の話しごえ

テレビでは米中首脳会談の様子 ....
さびしくはないか

雨を歩いている

鉄工所の匂いがする

イ短調から変ホ長調へ

その悲しみ転調させますか


切削油の

骨みたいな香り

金属加工の

歯医者み ....
完全な暗闇のなかにいる以外

孤独はそのふりをしているだけだ

天井の模様がうっすらとなにかを象徴している

こうやって天井を見つめていても

そこに孤独はカケラもなかった

思考 ....
小学三年までと二十代後半を東京で暮らした
いまも出張で月にいちどは東京にゆく
きょうは機械の立ち合いで東京だった
加工テストが順調だったので
そこの社長に言ってちょっと散歩に出る
狭い道に風 ....
贋物の舟をだして

ほんものの海をゆく

実際は泳いでいたのだが

贋物の舟にのってることにした

海をゆくディティールは

泳ぐ者のそれだった

海は偶然にみちていた

 ....
どういう風のふきまわしでそうしたのか

午前0時になると音楽がながれる

有名なクラシック音楽なのだが

曲名が分からないので勝手に

蛇つかいたちの行進、と名付けていた

0時を ....
ほんものの冬だから

哀しみが風に吹かれている

自信のない僕だから

西日に背中をおされている


街路樹から緑が抜ける

何百マイルも離れた大学街

女を抱きにぶっ飛ばす ....
土地を買って鉄路を敷き

そのまわりを開発して

定時には人々を詰めこんで運んでみようか

地域密着でありながら

こんなダイナミックなビジネスはない

しかも電車は車より8倍エコ ....
駐車場をながめていた

どこからか猫のなき声が

マーフィを探すように

二人で目を動かしていた

俺は今どこにいるのか

愛人のマンションにいる

そんなこと聞いてない

 ....
こころの数だけこころがある

こいつらはどこに行くのか

生まれては消えて行くのか

消えずに生まれたままなのか


胸さわぎはやまない

こころの数だけ何があるのか


 ....
昔の女に電話しそうになった

たわいもない話をして

うちに来る?なんて言葉のあと

ふつうを装うのはもう御免だった

電話しても会えなかったかも知れない

駅でビジネス本を一万円 ....
夜のまんなかで

煌々と

月は月している

そのまわりに散らばった

それぞれの場所で

星たちは星している



宇宙はなにを


ものまねして


いるの ....
僕に裁ける空はない

僕に裁ける光はない

僕に裁ける風はない

僕に裁ける悲しみや

僕に裁ける幸福など

そんなものないのだ


空も光も

風も悲しみも幸福も

 ....
ギター教室がおわるまで

ぼくは非常階段のおどり場にいた

そこで君の町の夕焼けを見ていた

SEXだけが目的だった

迷惑な目的だったと思う

あの頃のぼくはそんなだった

 ....
十月さいごの日だまりが

ぼくらに光を継いでゆく

風のしたで悲しみをかまえ

いちばん好きな他人を失う


恋人の不実をまえにして

ぼくは悪くなかったのか

神様、怒って ....
午前0時になると
観念的なこの世の中のからくりが
魔術的にほどかれていった

蛍光灯と事務機器いがい何もないフロア
そこには僕しかいなかった

ほどかれたからくりは
僕になにを教える訳 ....
赤目四十八滝すぐそばの温泉旅館に泊まった
滝を散策しようかと地図を貰ったが
往復一時間かかると言われてやめた

湯を浴びて廊下にでると深夜の館内に物音はなかった
愛人がでてくるのをしばらく待 ....
聞こえるの

まだ悲しくないあの頃

振り向けば

そんな気持ち片づけて笑ってる


遠い

記憶のまだまんなかで

夜道を

祭りのあとみたいに歩く

月明かり
 ....
もう腹を立てたりするのはやめよう

ぼくにはひとを裁く権利などないのだから

あらゆるイマジネーションを使って

ぼく自身に置き換えてしまうのだ

身に覚えがないとしても

身に覚 ....
日なたを見つめる

芝生が動く

秋のバッタだ

ひらひらするのは

シジミチョウだ

どこかでそれらの

たとえば文集が編まれている

ぼくがここにいなくても

ぼく ....
うっすらと

冷えた微風にほんのりと

さやかな湿度とキンモクセイ

夜道をスーツは落ちてゆく

まよこを電車が落ちてゆく

ほんのりと

さやかな湿度と焚火のなごり

胸 ....
星よりはやく西へ東へ

飛行機たちの遠い明滅

夜の坂道に外灯がたつ

いくつかの影をまとい

僕は長い坂道をくだる

僕は夜の無生物になる


さびしい、とつぶやいた

 ....
取引先と鹿児島に来ていたので
知覧にでも行きましょうかということになった

私はこれで五回目となる
お客様は初めてだそうだ

特攻隊員たちを想うといつも
戦争、若いいのち、時代、思想、ひ ....
天文館通でスナックのあとラーメン、定番だ

芋焼酎は白い

脈絡もないことを思いながら歩いている

麺はのこしておいてよかったな

酔ったからだをホテルまで動かしている


出張 ....
出張さきの宴席で地元の方々が
茶わん蒸しの唄をやってくれた

いつもそれを覚えようとするのだが
芋焼酎がぬけた朝には忘れてしまっている
だからその晩はDVDをおくれよと頼んでおいた

翌 ....
いつから芋焼酎飲むようなったんかなあ
(あたしはどきっとした)

おまえにもうたんやっけ
(そうや)
(あのとき付き合うとった彼にもろたんや)

四五年まえおまえにもうたんや
(いまさ ....
町の夕方がきらきらしていた

台風一過のレモンの色で

ほどけた空が明るくなっていた

それを美しいと思えることが

いついかなるときもそうあれるように

三百万年まえも

三 ....
ぼくは腹を立てない

それはじぶんだからだ

じぶんを比喩して

それは目のまえにあるだけだからだ


ぼくを見つめた誰かの

その追憶をぼくは辿る


どこか遠くで

 ....
空は夜空ではない

星でもない

宇宙そのものだ

宇宙そのものから

虫の音が

降るように聴こえている


哀しみ

孤独

裏切り

不実

それらは
 ....
笠原 ちひろさんの吉岡ペペロさんおすすめリスト(61)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
影のないわたし- 吉岡ペペ ...自由詩709-11-20
カウンターでひとり- 吉岡ペペ ...自由詩1209-11-17
その悲しみ- 吉岡ペペ ...自由詩709-11-17
孤独のカケラ- 吉岡ペペ ...自由詩809-11-15
東京のふゆの風- 吉岡ペペ ...自由詩1909-11-12
贋物の舟をだして- 吉岡ペペ ...自由詩909-11-10
なんだか呆然とする時間- 吉岡ペペ ...自由詩309-11-10
冬の旅人- 吉岡ペペ ...自由詩509-11-9
いまから鉄道会社をつくってみようか- 吉岡ペペ ...自由詩309-11-9
猫がなく- 吉岡ペペ ...自由詩909-11-9
こころ- 吉岡ペペ ...自由詩1009-11-6
昔の女- 吉岡ペペ ...自由詩8+09-11-4
宇宙のものまね- 吉岡ペペ ...自由詩809-11-3
僕に裁ける悲しみ- 吉岡ペペ ...自由詩509-11-3
ぼくらの目的- 吉岡ペペ ...自由詩709-11-1
ぼくらは光を継いでゆく- 吉岡ペペ ...自由詩2109-10-31
午前0時になると- 吉岡ペペ ...自由詩709-10-31
旅人の救われ- 吉岡ペペ ...自由詩409-10-30
聞こえるのは- 吉岡ペペ ...自由詩609-10-27
ぼくは祈りしか持たない- 吉岡ペペ ...自由詩709-10-25
秋の文集- 吉岡ペペ ...自由詩4*09-10-23
子を想う- 吉岡ペペ ...自由詩1709-10-21
夜の無生物- 吉岡ペペ ...自由詩809-10-19
知覧にて- 吉岡ペペ ...自由詩4+09-10-17
酔いに想う- 吉岡ペペ ...自由詩4*09-10-17
茶わん蒸しの唄- 吉岡ペペ ...自由詩909-10-16
彼には家庭があったんや- 吉岡ペペ ...自由詩609-10-16
台風一過- 吉岡ペペ ...自由詩509-10-11
満ちてゆく- 吉岡ペペ ...自由詩609-10-6
秋の宇宙- 吉岡ペペ ...自由詩1009-9-28

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