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朝露の滴る草むらに横たわり
私の身体はがらんどうなのに
脈を打っていた
温もりもわからず

コロンカラン コロンカラン

流した涙は
冷たい石のような音を立てて
深い井戸に落ちた
 ....
ラムネの瓶の底で見つかったあなたの骨は
あたしが今朝パンに挟んで食べてしまいましたよ

窓の外で恨めしそうにこっちを見ているひまわりが
種を落としながらあたしのそらを食べていました

ニノ ....
たとえば僕が
真っ白なキャンパスなら
アンリ・マティスのような
柔らかな曲線と
ほんのり暖かな色彩で
いっぱいに満たされたい

たとえば僕が
一枚の当たり馬券なら
ファンタストのよう ....

エスカレーターに乗れば段を踏み外す
券売機のタッチ・パネルはいくら押しても反応しない
施錠をすれば鍵を無くす
自動ドアには挟まれる
わたしは
文明というものに適応するように
生まれつ ....
* adenine *


墨色に溶かされたあなたの体が、
ここでは美化されて壁に飾ってありました。

両の腕は二重螺旋の鎖でしっかりと繋がれていて、
アデニンの色に染まった空が少し ....
指が触れると
草の実がはじける
ふるえる心の動きを
あなたは知ってか知らずか


見つめるあなたの瞳に
青い空が映り
その青に溶けてしまいたいと思う
その青はいつか見た風
その青は ....
きらめいたせかいは
ぼくの髪の中に落ちていて
ゆるやかに下っていくこの青い空は
ぼくの葉の茎の部分に等しい

ほら見ていて
貝殻を青く染めて
そこから滴るプラスティックの夕焼け

君 ....
あんドーナッツを
ためて、ためて、投げあげて
放物線の落下する地点まで
走って、セバスチャン
つぎつぎと走って
受け止めて
全部くちで
そういう無意味な訓練を
たくさんして

*
 ....
陽は斜めに射して蜜蜂が群れる
垣根には今年も薔薇が咲いた
みんな二人だけのもの
手をつないで小径を駆けてゆく


ぼくたちは (わたしたちは)
村はずれにひとつの廃屋を見つけた
秘密の ....
雨音が
何かしか 
取り繕った
ふうにみえた
枷 取り合って
変態のふりでじゃれる
指差ささないでと
詮無い

ボタボタ落ちる記憶に
頼って箔つけて模って
ひどいできになって ....
ゆえづさんの自由詩おすすめリスト(10)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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ふたり- 石瀬琳々自由詩5*09-7-22
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