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鍵を開けた。
カプセルはわたしの匂いが循環する温室です。
あなたは、靴が足先に汗をかかせるように、シテ、
ふたりして、どこに向かっているのかも分かっていないのだから、
わたしたち、このまますり ....
この街に
夜が戻ってくる
小さな無数の鳥の形だ
夜が鳴き交しうるさい真っ黒な空だ
夜が羽ばたき異臭 夜が巻き散らすむせる羽毛
鳥たちが空に満ちれば
この街の夜が完成だ
この鳥たち ....
箱に詰めて流したきみを
どこか異国の空が受け止めてくれているころかしら
どうしてもコール音が鳴りやまなくて
きみは深海の奥深くへ行くと言ってきかないものだから
回転する機械はいつも
わた ....
ここに一脚の椅子があって
それは懐かしいにおいのする木製の小さな椅子
小学校の教室にあるような椅子
揺らすとかたかた音がした
そんな椅子にあなたは腰かけている
手には一冊の詩集
マ ....
人の気持ちを量ろうとした
わたしは許されてはならない存在
持病か仮病かわからない
肉体か精神かわからない
弱気になったわたしはきみにコールする
待ち合わせの三十分前
「やっ ....
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