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こないだね
井の頭公園にいったんだ

息子をふたり
おんぶに抱っこで

ふいに草笛が聴こえてね
知らないメロディなのにさ
懐かしかったよ
きみと行った公園で
聴いたからかな

 ....
壁にはたくさんの時計が掛かっている。
それぞれが、ばらばらな時間をさしている。

しずかな部屋に、音だけが響く。
せわしなく動いているのもあれば、
今にも止まりそうなものもある。
それぞれ ....
喫茶店のいつもの席で読みかけの本を開いた
「お一人様ですか?」と店員に聞かれ言葉に詰まった

近くの席で若いカップルがコーラを注文した
飲み干した後の氷を噛む癖を彼女が注意していた

途切 ....
金魚の尾鰭だけが、
泳いで、いるようです。
雨の中
自覚する
ケヤキの落ち葉
鳥の声

風の音
休日の午後
お茶を飲む
一人想ふ

寒椿の花
給料日1日前
一人食を
得る

ハナミズキの
赤い実
時は流れる
 ....
さよなら
新たなる
人生に
向かって
旅立つ

新しい
未来へと
出発していく

君が
いたことを
何時までも
忘れない

君と
であったこと
決して
忘れない
 ....
靴下をぶら下げて
ベットの下を確かめて
お母さんに
お休みなさいと言う。

今日はずっと起きて
いよう。
そしてサンタさんに
会うんだ!

次の日
寝てしまった
自分を恥じた
 ....
四日の夜には息子と散歩をした
息子は自慢話を聞かせてくれた
子供ってたぶんみんなそうだ

ふしぎな月の夜だった
月のまわりにおおきな円弧がかかっている
それを息子に教えた

お父さん、 ....
はじめて出かけた

二人だけの遠い旅

両手いっぱいの思い出作ろうと

車を走らせた

薄紫のコスモスいたわるように

花の中で少し頭かたむけた

微笑む君の笑顔まぶしいよ
 ....
「秋の夜は果てしなく長いのだから」と
あなたは言って
舳先の行く手を確かめながらゆっくりと櫂をこぐ

  おとこのひとに体を許す

例え今夜がはじめてではないにしても
月明かりは艶かしく ....
まだ頭で祈っている
まだ全身で祈れていない

全身全霊だ

頭で祈っていることを体感している、というのもおかしな話だが
全身全霊とはよく言ったものだ
頭で祈っていると祈りは持続しない
 ....
どれだけ考えても
記憶の深くを探しても
みつからないのです

あなたの声が

あたしはもう
永久に
喪ってしまったのでしょうか

あなたのしぐさや
あたしにくれたことばは
こん ....
うちから少し歩いたところに住宅街があった
大通りから出る七本の細い道で構成されており
それぞれの道には一号通りから七号通りまで
安直な名前が付けられていた


小学校に上がって通い始めた書 ....
風に揺れて彼岸花
真っ赤に燃える花びらは
貴方の魂に似て
私の胸を揺らします

寂しいですね
優しかった貴方に
もう会えないなんて
暑さが和らぐ
この季節に
冷たい風に乗って
い ....
四ツ葉のクローバーの出現は
一万分の一の確率らしいね

あなたと巡り出逢えたことは
それ以上の確率だろうけど

手にした瞬間の幸せの確信は
過去の三ツ葉と違ったからね

僕らが生み出 ....
バスが過ぎる
その排気ガスの匂いが薄まると
またキンモクセイの香が戻ってきた

田畑が刈られるのを待っている
風がやむと時間がとまっている

ひかりが雲が空をぼかしている
建物の優しい ....
手のひらから落っこちたのは

石ころよりも重たいものだったようだ

形や色が決まってなくて

ましてや本当に掴んでいたかも危うい

時に流されたんじゃない

僕が拳を緩めたからだ
 ....
右手には紺のカバン
僕の大事な持ち物を
詰めていつも持ち歩く

左手には君の手
僕の大切な人の命を
握りながら練り歩く

気温は徐々に下がり
町に雨が降ってくる
左手は傘に変わり
 ....
好きでもない男と寝た位でなんで泣くの
そんなのよくある話じゃん
セフレとかゆうふざけた名前がちゃんとついてるし
なんでだろあの女の子のお話を聞いててもなんにも思わない
だってそれ以上の孤独や絶望なんて ....
どれだけ
つまらぬ嘘を聞いたら
あなたを嫌いになれますか
さびしがり屋の
つよがりをみせに やってくる
そんなあなたを
待ちくたびれ

生きていれば
いいこともあるさって
一緒 ....
あの国に住むひとは
薬の常習者が多いそうだ

先日捕まったりしたのも
あの国のひとたちからすれば
仕事の性格上?織り込みずみなんだろうか


ぼくはいま阿Q正伝を読んでいる
そこにあ ....
時間が闇にこぼれてる

少しづつ
さらさらと

砂時計の砂のように



気付かなかった


もし気付いていたら
私はソレを
止めることができたのだろうか


こぼれ ....
ただ同じ毎日を

ただ同じように生きていれば

それで幸せなんだなって

あなたはそう言った

いつからだろう

花が綺麗に揺れていた

ふと目を開けたら

すでに引き込ま ....
 
 
くるしいの
とたずねると
くるしくないと
こたえていた
あなたはもういない

いたのかさえ
もはやわからない
いまがいまにそまって

ただとりのさえずりが
くるしくな ....
蝋燭のともしびを
絶やさずに
湯気立つ水槽をわたり切る
それが使命なら
ひどく単純な、それでいて命をかすもの
人の犯した罪に/穢れ/しがらみに
神の子がみずからを捧げたように
汚辱に ....
海原を望める楼閣から
富士を眺めていたその人は
貴人の家宰だった。
相模の山中の湯屋で
騙し討ちにあって
死んでしまった。

楼閣から海原を眺め
歌でも詠んでは酒を飲み
富士を望んで ....
いつか夢を見ました
キンモクセイの香る
穏やかな季節で
私は大好きな貴方と
肌の触れ合いを
望んでおりました

貴方は悪戯に
耳元で囁いては
無邪気に笑い
何とも言えず私は幸せで
 ....
今この星が消え去っていくような
そんな僕等の夏

通過点に過ぎないとしても
その足跡は消えることはない


ろくでもない人生の足跡を
精一杯残して
誰かに僕のことを知ってもらうために ....
もしかして人間は欠陥品かもしれない
逃れようない自分の
ひとつサスライ
穏やかな日も
どこかで切り落とされる日も
よくあった光景


見上げる空は
広く高く あまりに高く
世界を間 ....
横断歩道をわたる秋の風

黄色いフラッグが揺れる

報われない悲しみなんて

この宇宙にあるのだろうか


この悲しみは

かつて宇宙が通りし道


横断歩道をわたる秋の風 ....
‐弘‐さんの自由詩おすすめリスト(62)
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