すべてのおすすめ
私は神をみたことがないけど
だれの仕業か
赤く染まってゆく山が
恐ろしくもあり
くる冬の
白さが恋しくもあり
私の中の
赤も白もまたあることを想う
仮眠していた
動物のように
本能だけで動けばいいのに
優しさの言葉
身に纏って
だれにもすかれようと
愛想笑いする
本音を言うのがこわいだけじゃなくて
憎むことがこわいから
....
雨がやまないから寒くなって
あなたの隣にもぐりこんでみた
いつもなら触れられない部分にそっと
触れて温度を確かめてみた
あなたが生きている
そう思うだけで
私も生きていようと思う
....
ざわざわしている森の中で
私の命だけが静かでいる必要はないのだ
煌いている光の中で
緑にも影がある 川の光も影を持つ
入ってみない?
なんて聞く前に足を踏み入れてもいいのだ
川には ....
雪が枝からばさりと落ちる頃
山間部のお昼です
除雪車もとまって のどかな風景
年がら年中 年寄りばかりのこの村では
序列通りの決め事と
しわの多さで明日が決まる
子供たちは 真っ赤 ....
梅の花がふくらんだよ
家族みんなでみにいった
あの梅の花が
山あり谷ありと いうほどでもない傾斜なのに
つえをついたおじいちゃんやおばあちゃんを
誘導する母や父には 救助隊みたいな緊張が ....
白いあなたはたちのぼりました
火葬場の空に
時間はどこででも流れるものだと
感じた棺の残骸
自分の嗚咽に一番 自分が驚きました
私はあなたを憎んでいたし
あなたと対決する日がこわか ....
祖父が死んだ
ほんでもえらいわ
そう言って祖父は私の手を頼りに起き上がった
寝ているままでいい
そう言う私を制し
それは昨日のことだった
いつものようにコンビニで
祖母のおに ....
あなたという ゆりかごにのって
ゆらり 揺れています
あなたが どんな風に想い
どんな風に泣いても
ゆりかごに乗った私には
見えません
ゆらり ゆらり
通用しないといっては ....
私はなぜ生まれたのだろう
誕生してほしかったのは
確かに母の願いだが
生まれ出でたのは私の意志なのだろうか
あれから何度考えても答えがでないのだ
悲しいとおもうたび
苦しいとおもうたび ....