どんなに遠くを見つめても
そこは一面のブルースカイ
「青」は
けしてきれいな色じゃない
少なくとも
けしてきれいなだけじゃない
無邪気に微笑んで
悲しみを忘れるために見上 ....
桜が満開である。
何本も隣り合って咲いている桜はきれいであるが、離れて一本だけで咲いている桜はその佇まいに凛とした雰囲気を感じよりきれいな気がする。
桜をじっと眺めてみる。
果たして桜は本当 ....
塾の講師なんて仕事をしていると
子供の心に触れてしまうことがある
前に受け持っていた女子生徒が
授業中に突然飛び出して
二階のベランダから飛び降りようとした
「死んでやるー!」と何度 ....
突然の雷雨が僕に襲いかかった
どうすることも出来ずに
僕は身動きがとれず
頭は空白になり
精神は荒廃した
生きてるうちに
経験する様様な出来事
今、僕の心はこの季 ....
気まぐれな午後、
島影が波間に揺れる。
数羽のカモメたちが、
遊覧船の上を飛び回る。
潮風が頬を撫でるたびに、
束縛からの解放感を味わう。
自分から望んだ束縛だったのに、
息が詰まり、独 ....
若く情熱があり頭の回転の早い人たちは、はやく自分が何者であるかを定義したがる
早く世界に出て自分の態度を説明しようとする
どれだけ自分が一人前であるのかを社会に認めてもらおうとしている
分かる、 ....
おおきな
あかいかたまりが
ばばばばっ ば
いきおいにまかせて
ひかりをはなちながら
おちていったとしても
まだ すてない
せんたんにのこった
かすかな
ひ
しんぼうづよく
まっ ....
夢中になりすぎると
お互い可哀相になる
あまりにも余裕がなくて
何かを恐れあせっている
たとえそれが
たった一夜逢えないかもしれないという
ただそれだけのことだとしても
手が震え仕事 ....
カラフルメリーは自分の名前が大嫌い
カラフルメリーを本当の名前と信じたがってる
唐辛子よりブラックペパー
胡麻油よりオリーブオイル
テーブルの上の醤油が死ぬほど恥ずかしい
天国のパ ....
3歳のぼく
父にねだって 枝をポキリと折る
そこに罪悪感などなく
ただ キレイというだけで
5歳のぼく
花びらをむしっては
おままごと
おもちゃの茶碗にてんこもり
「さあ ....
ぼたぼたと
ぼたん雪が降る
ふわふわと
わた雪が降る
暖かい日が続き
このまま春になるかと思えた後に
急ぎすぎた春が
慌てて後ずさりするかのように
灰色の空から
あとからあと ....
自己申請した冬休みがあけて、2ヶ月ぶりに仕事へ復帰。
声を出して客を誘導することしばし。
喉に何かが詰まっているような感覚をおぼえた。
部屋にこもっていた2ヶ月。
本当に、誰とも口をきかな ....
二十数年前
大量の醤油を飲んで自らの命を絶った科学者がいる
それが私の父だ
いったいどれくらいの醤油を飲んだのか
警官が説明しようとすると
母はそれを遮り
私の手を引いて長い廊下を歩き ....
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