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心が空っぽになって
不感症になって
生きてる感覚を忘れる
全部が嘘になって
何を見ても触っても
感じないの
そしたら暗闇がやってきて
死んじゃえ
右手に剃刀を握って
....
あなたの事を考えていた
1時間半に1回ある5分休憩は
いつしかあの人の事を考えるようになりました
全て記憶頼りで
あの人の目や手を思い出して
1畳程の休憩室のパイプ椅子に座り
タバコに ....
期末試験の採点が済み
ポストにコトンと
成績報告書を投函する
苦労してつけた成績は
大学の教務課に届き
機械的に処理される
名前の並んだお寒い紙に
SだのAだのBだのCだの
....
ほんとに好きなのは
あなたじゃない
名前も
住んでる所も
連絡先も
中身も解らない
あの人が好き
ただ一夜でも
愛は本物だったよ
幻影に怯え現実に目をつむる
そんな大人になってしまいました
あたしは{ルビ二十歳=はたち}を過ぎたモラトリアム
あんなに幸せを感じた日々もあったのに
持続できないあたしは罪人のよう ....
舌の上でざらついたようかんの甘さは
窓辺でゆれる風鈴と似てる
初めて泣きながら目覚めた朝に
やさしい気持ちのありかを知った
あんざんではとても追いつかないくらいの
雨の染みた ....
一種の花を捧ぐなら
全ての色を揃えなさい
一粒の涙を溢すなら
全ての気持ちで染めなさい
一より全
中途半端はいらないの
一つの教えを説くならば
全ての知識を拡げなさい ....
優しさってどれ?
優しくってどう?
優しい私ってどこ?
ずっとわからないまま
目に見えないから不安で
誰かにあげる前に確かめたいのに
私には判別できないから
ちらつかせてみたり
....
明るさのなか
で、きみの
目はつぶれて、無化の
朝
朝の君には『オハヨウ』を
昼の君には『アイシテル』を
夜の君には『オヤスミ』を
眠る君には『サヨナラ』を
最後の言葉は君には届かない
―――待ち人、来たらず。
人の想いが、永遠なら好いのに
あたしは今日も{ルビ同じ=おんなじ}ところで待ち惚け
きっと、
(あなたが)来てくれる
きっと、
....
何も要らない・・・
そうやって何も求めない振りをしながら
本当は総てを欲している
何時からだろう
喉が渇いて仕方が無い
どんなに飲んで ....
正しい空の色なんて誰が決めたの?
私は私の空が好き
誰にも気付いてもらえなくたって平気だよ
だって私は気付いてあげられる
もう始まっていたんだ
....
きみの日記だけは
誰に侵されるわけでもなく
ぼくとの季節さえ綴られないまま
風の移り変わりだけが
閉じこめられれば良いと思った
いたずらに慈しめないのは
ぼくが所詮
あらゆる欲望を覚 ....
長たらしくめぐる思考 泳ぐようにさえずる波
ごちゃごちゃのしぶきの中 くっつく磁石を探って
反射を知らない深海で 手探りに拾い上げる
そのたったひとつを これしかないと握り締めて
照れくさいか ....
目覚まし時計より早く起きた朝
君は台所で食器を洗っている
テーブルの上にはトーストとサラダ
シーザードレッシングとマーマレード
カーテンの隙間から太陽が呼んでいる
零れ落ちる光の粒をすく ....
人には恋がある
ウサギにもあるのかな
人には歌がある
コオロギもうまいよね
人には夢がある
イルカにもありそうだよね
人には翼もある
ペガサスみたいにさ
人は悪魔にもなる
神 ....
摩訶不思議な自然にぐるりと包囲されて
板ばさみ
三分の一
いや、二分の三
なんだか無性にガリガリ君が食べたくなってきた、と言って
わたしはわためかな、と返して
あの雲はきっと竜の巣だと ....
5歳の僕は風の中にいた。
底の町から吹く風は暖かかったが、
上の町から吹く風は冷たかった。
底の町から吹く風を顔面に受け止めて
膨らんでゆくと
僕は虫になって舞い上がった。
谷の反 ....
朝、晴れた日に空き缶を洗っていると
庭に群生する雑草の命の横溢に圧倒され
水遊びをしながら裸で駆け巡る稚児たちの嬌声に
私の心も浮き立ち
自らの空白を忘れてしまう
先程まで生きていた彼ら ....
のぼるくんはある時ふと思いました。
知りたいと思ったことを知りたいと思ったときに調べられる環境と時間があることは本当は幸せなことなんだ。
当たり前過ぎで気づかなかった。
そう思っ ....
たなごころに
すとんと収まるその笛は
尊い土の重さと
ほのかな内空の軽さを
同時に伝える
私は
澄んだ森の気配に
肺胞を湿らせ
惹きつけられるように
ほっこりとしたぬくもりに
....
眠くなくても朝おきるのが億劫で、冷房が効きスギル熱を膨らませた電車にゆらゆら水面がマドロンデいるのを見下ろす。
最後によんだ夢メッセージ。
件名『さようなら』
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屋上で独りきりなの
誰も居ないの 私、独りきり
片足立ちで両腕を拡げて
くるッと廻って
一礼、
生暖かい風がスカートを
ひらひらさせて
純白か或いは漆黒の羽根
運んでくれると信じて ....
手をつないで歩く君が
息子である前に
恋人のような気がしている
生まれた時に一目惚れして
キスしたり
抱っこしたり
一緒にお風呂入ったり
この頃は肩車がお気に入りの
恋 ....
聖堂の扉を開いて
真中の道を進み
祭壇の前に跪き
両手を、合わせる
ふと見下ろした花瓶には
親しい家族の顔を並べる
色とりどりの紫陽花達
ステンドグラスから降りそそ ....
夢に溺れた人がいた
夢に溺れた人は口を閉じなかった
本棚にはおとぎ話と空想の国の絵本しかなく
晴れた日には空を眺め花と歌い
雨の日は水滴に合わせて踊っていた
夢を捨てた人がいた
....
貴方と私
キラキラと貴方が聞かせる物語に酔っていたいよ
貴方の腕の中、ありえないって心の棘がじくじく刺さっていても
温かい腕から抜け出せなくてしがみつくのは滑稽かな
貴方と ....
ある赤ちゃんは公園で
暖かい風に吹かれながら
ベビーカーから見える青い空を見上げる
ある幼稚園児は
ジャングルジムのてっぺんから
人より少し高い所から
雲がゆっくり ....
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