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横断歩道で飛び跳ねていたら
ユーウツに
アタマシバカレタ

歩道橋の上から
唾を垂らせば
いかめしい車達の頭に
反旗の鉄槌が下る

もうそろそろ青虫がサナギに成る時間だ

春のワ ....
ひらゆらと青いてふが飛んでいる

重なるように紫のてふも飛んでいる

白いのも黄色いのも黒いのも飛んでいる

昏い夜空に交わらないように

自分たちの屈折率を守っている

腐心 乱 ....
双児の肉片を
野良猫が咥え
片鱗に花を咲かせて
モリアオガエルを
抱き寄せる

ふと夜空に顔を上げて
星の瞬きを見つめても
あなたは落ちてこない

赤が赤があることに
素直に頷け ....
ぼくの膀胱は破裂した ― アァー

皮膚を一枚、一枚、めくれば
ぼくは透明になれるだろうか

空気のように透明で
軽やかな風になれるだろうか

もし空が割れて 真昼の破片が
降ってき ....
ぼくの町の
冬と春の境界は
一日で線引きされたように
唐突に 暖かな風が吹き抜ける

山に一方を封じられているものの
海からは潮の匂いとともに
サイタ川をさかのぼり
荒んだ寒風を
穏 ....
日が長くなってきた
暖かい日がちらほらと
そろそろ学生遍路が道に迷い
路傍で空を見上げる頃か

蝉の鳴き声が聞こえる
まだ冬の終わりだと言うのに

耳鳴りだろうか?
幻聴だろうか?
 ....
太陽が死んでしまって
僕らはどこへいけば
光を見つけられるのだろうと
凍りついた足で
凍りついた息を吐きながら
凍りついた道に迷う

破壊の二文字に踊り狂った
少年少女も
目覚めるこ ....
寝すぎちまった朝に
晴れわたってる空に
妙な幸福を感じながら
一杯のコーヒーが
いつになく苦い

僕にとって見慣れた風景が
貴方にとっては新鮮なものだと
当たり前のことを
思いやった ....
私は立ち止まらない
この道を行くと決めた
匂いの蒸せる深森の内を
怪しげなけものみちであっても
感じるままに行方を選ぶ

暗がりを畏れて
夜は月を探す
闇の海原は私を奪ってゆく
私は ....
息が凍りつく
順番が回ってくる
もうすぐ
目の前で走る
彼女の姿を見やるが
自分の番がきたら
もう一度
深呼吸をする

私はただ楽しくて
誰よりも速く
過ぎ去っていく光景を
知 ....
もうすぐ
何も書けなくなるかもしれない
春の暁を迎えることもなく
散っていく
桜の木の下で眠る
モンシロチョウの卵のように
冬に埋もれて
全てを白灰に戻し
あなたのことを忘れ
{ルビ ....
今日もまた音楽を聴きながら朝の身支度をする 九十年代末に流行ったUnderWorldというテクノバンドのBorn Slippy(NUxx)という曲が流れている 「Second Toughest In  .... 目覚めて闇 朝
まだ夜の明けてない六畳の部屋で
叫びたくなる
何かをしらせたいのではなく
ただ叫びたくなる

背中をつき破って羽化したいんだ

人がひとでなしになるのは
あまりにも世 ....
あなたの温もりを知りたくて
陰茎を膣に挿し入れる

じっと
奥にある子宮の温もり

羊水の中で
守られていた頃を
思い出しながら
唇を重ね
舌をからませる

異なる二人の体温が ....
ぼくは裸にもどります
着ているものを脱いで記号にもどります
記号は誰かに気付いてもらうために
信号になります
見つけてくれるまで発信し続けます


金属と石に惹かれる女たちは
アイスラ ....
軽くジャンプする
ヨッ ヨッ ヨッ と
繰り返し繰り返しステップを踏むたびに
魂が軽くなるようで
顔に当たる日差しが
ザクザクと繊細な雪解けを
踏み潰す

陰に日向に
行き来する繰り ....
漆喰にできたひび割れは
溶けた鉄の蒸気で
ゆっくりと蘇生してゆき
心と体の仲違いは
いつか結露する

細切れの肉のように
安売りされていく苦痛を
和らげるために打たれた注射は
小さく ....
やはり感傷的なものはだめなのかなと夕焼けを見ながら思う。感傷だけでは心を引き止めることはできないのかもしれない。強い細部があるからこそ感傷に強度が生まれるのだろう。綿密に書き込まれた現実がなければリア .... 凍結は純物と不純物とをろ過し
流れのうちに凝り固まった粒塵は
根を下ろした水草に溜まりをつくり
小さな凍土を作る

足のつま先をそっと浸せば
無数の細かな波紋が
ぷつぷつぷつと
干渉し ....
8mmフィルムに映し出された青い空を
精液で汚して
町の中をまわる電車に
逃げ込みました
逃げ込んだ先は年老いた少年の
末期でした

野良犬は小便を垂らして
猫たちは決して譲らず
許 ....
ただ存在を
受け入れてもらいたいだけなのに
何故それさえも拒むのですか?
もう壊れてしまったから
捨ててしまうのですか?
ぼくの紡いだ時間の縦糸が
ぷっつりと切れてしまいました

重たい
川に入ると
そのままでは浮かんでこれない

壊れ物だけが集まる遊園 ....
冥王星から始まって
シリウス、シリウスBへ
カノープスが続く

アケルナルはエリダヌスで
はくちょうにはデネブ

落ちてこないのは ことのベガ

冬のオリオンにリゲル
北極星を見つ ....
   凪が終わる時

授業が終わると道人は真っ先に教室を出た。いつもは軽音楽部の部室で、友人達ととりとめのない話をして、ベランダから演劇部の発声練習を眺めながら、本間裕子の姿を追いかけるのだが、今 ....
それは何かの予言のようで
空の七割は雲に覆われていて
甘く温かいホットミルクに
頑なな心まで溶けて

買い置きしておいたバナナは
黒い斑点だらけになり
みずみずしさを失い
しおれていた ....
いっしょうけんめい人生に絶望して
暖房の効いた部屋で

死にたい

と記してみる

死ねばいいのに

と答える

死にたくない

と泣く
泣くふりをする
涙も出ないのに
 ....
水銀の雨が地面を潤し
地中に浸透し
しきれない分は溜まりを作る

今は冬篭りの季節だから
昼間は寝ている

一匹のケモノになって
陽の光の届かないところで
身体を丸めて眠っている
 ....
僕らはまた戦争に負けた
いつまでも生きていられると思っているのかい?
君は拒み続ける
でも僕はあきらめないよ
だって時間は過ぎ去っていくんだもの

僕は忘れる
大事なことを忘れる
昨日 ....
たとえば君が
太陽や月でなくとも
シリウスようなきらめきで
夜空に祝福を与えてくれる

たとえば君が
笑顔を失ったとしても
僕がお道化になって
気付かれないように
君の元へ駈けつけよ ....
永遠を求めるな
子供達よ
それは麻薬だ

永遠を追い駆けろ
中毒者タチよ
たとえ幻覚だとしても
お前達には見えているのだろう
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冬越え- within自由詩13*10-2-25
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駆け抜ける彼女- within自由詩7*10-2-15
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無題- within自由詩2*10-1-9
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