すべてのおすすめ
★ ライオン砂漠
あまりの暑さにたてがみを
くるりと脱いでネコになる
そりゃないぜライオン君
★ iシシャモ(しかも子持ち)
スケルトンな
....
頭に小さな針で穴をあけると
容易くゼリー状の意識が入りこむ
意味を下さいって
当たり前の様に垂れ流される
ネオンサインの空
夜をごまかすのは
眠りたくないからじゃなく
オルゴ ....
シェイム
はずかしの国
強い力でこじ開けようと
国の決めたみんなの決めた民主主義の決めた
ふりをして決めた
シェイム
だからもっと恥ずかしそうに
ごめん ....
憧れていたスーパーカーに乗って
夜空を飛ばしていたら
きみの部屋の窓から
片足がはみだしていた
靴下も 脱げる寸前
窓に横付けして
手をひいてやったら
車にドスンと乗り込んだ
....
どこに潜んでいたのかと
思いあぐねるほどのひどい雨だ
駐車場までの短い距離に
傘を開くのも躊躇するほど
水は素直に低きを選ぶ
アスファルトの起伏は今や
世界を勝者と敗 ....
ニュー。ニュー。
新しくなることについて考える昼すこし前の柔らかい光だ。
上着のポケットにしまっていた石を垂直に投げる。加速度と重力。そう、加速度と重力がせめぎあうその瞬間の曇り空に、押し ....
春の電撃作戦。開始。
街のいたるところで僕らは耳に手をあてる
どかん
それは小さな破裂
作戦が始まった合図だ、ほら
そしてまた、どかん
コンビニで働くあの娘、最近きれいになったね
と ....
ぼくはうそをついている
たいしたものでもない
だから君はベンチに煙草を
頭突きさせながら
そうやんなあ
とか、言う
蒼くなってゆく背景を
公園のせまさが増幅させる
桜が桜色にみえて ....
壊れない
程度に抱くんだ
きつくきつく
その程度で
私?
私は大丈夫
柔らかいのは一つの凶器
どんな形にも
あなたの腕をすり抜ける
自信があるからここにい ....
遠い空の下で 私とは関係のない場所で
突きつけられている 曇った
誰かのために 無関係に 私は
突きつけられている それを見て無関係に
卑劣な手段には屈しないと あるいは ....
カラフルメリーは自分の名前が大嫌い
カラフルメリーを本当の名前と信じたがってる
唐辛子よりブラックペパー
胡麻油よりオリーブオイル
テーブルの上の醤油が死ぬほど恥ずかしい
天国のパ ....
女に必要なのは
隙
だと常々おもっていました
隙
がなければ付け入れないし
隙
がなければおちたりもしません。
それに
隙
がなければ可愛くないし
隙
がなければシンデレラはガラ ....
ハピネスは泣き虫だ
怒ったようにドアをしめる
ハピネスによって輝かされる希望は
二束三文
融通のきく子供なハピネス
薄すぎるカルピスをストローに溜めては
椅子のうえで体育座りのハピ ....
ボクはカマキリ
花に憧れ
ボクの両手にキミが咲く
ボクはカマキリ
白い首すじ
キミの白さに近づけば
キミを愛でるだれかを待って
ひとり残らずこの腕で
ボクの口からしたたる赤 ....
視界に広がるこれまでが
あまりに深いので
私たちはすくみながら頂に立ち
いつの間にか手を繋いでいた
あの層を一枚一枚剥がしてゆけば
私たちがいつか手放した大切なものに
また会え ....
あら、困ったわ
が口癖の君が困った様子なんて
今まで見たことがない
あら、困ったわ
なんて言いながらも
トントントンッとまな板の上で大根を切ったり
ザッピングをし続けた挙句の果ては ....
海岸沿いに露出した三十年まえのゴミ山のうえ
新しい嘆きがそっくりひとつ捨ててあった
壊れた自転車
割れたブラウン管
骨の折れた傘
骨折り損のくたびれ儲け
破れた心臓
そんなもののうえに
....
唐突な痛みを引き上げてからパンを食べた。
摘まれる、踏まれている麦のムカツキ加減が判った気がして
ちゅうちょなく目の前の海に飛び込むのだ。
童話の世界でなら助かったかもしれない亀を見 ....
浮かばない灰皿と程近い場所に 浮かぶ私がいる
沈まない煙を見上げた反動で 沈む私がいる
ここです ここです
私
ずっと
私のありかを伝えるために
耳のありかが知りたくて 知 ....
君が見ている
みんなぐるぐるしてるその中で
ひゅーん
ってキリモミしてるのが
僕だよ
僕なんだよ
あれが僕なんだよう
いや
そうじゃなくて
やっぱり僕は
明日もぐる ....
この時期ありがちな滞った美しさを切り裂け
オレンジを手に入れた飛行機ぐもは空のなかで最強だ
低くちかい真綿みたいな空
そんなのをいっぺんで音楽にさせることができる
距離あるね
自 ....
石鹸のにおい
休み時間の度に手を洗っていた娘がいた
両手で水をすくい
端からこぼれ落ちるところから飲んでいく
こんなふうに
僕の書く文章なんて
いつも隙間だらけの言葉足ら ....
街でついつい男の人を
宝石に
変換する
裾に 白衣ののぞくメガネは
傷のついたオパール石
チャイナ帽 歩きタバコの初老は
家のないラピスラズリ
梯子に登りたそうな ボーダー2 ....
キルクルとスコットは僕の見える場所にいるはずなのに
忘れようとして忘れられるものは
そんなにあるもんじゃない
すぐに忘れることなんて別に忘れたくて忘れるわけではなく
キルクルはそん ....
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