朝目覚めて口のなか乾いているのは
どうやら鼻の具合悪いかららしい
それとも流行の風邪でも引いてしまったのかな

人知れず鼾とかかいていたりして

人知れずってのはいかにも寂しいな
鼾うる ....
摩擦子音+母音の
「す」
を発音する時の
舌先をすり抜ける息の
すがすがしさが好き

破裂子音+母音の
「き」
を発音する時の
喉の奥で突き放す息の
いさぎよさが好き

「すき ....
「カタクチイワシを一言で言い表すのは難しい」
爺さんがそんなことを縁側で呟いていたので

爺さんに聞こえるよう
「ニシン」
と呟いて宿題をするために部屋に戻った

部屋の勉強机は窓の手前 ....
外に それに 託して
一振りする することを
手を どこかに
ファミコンひとつ 誰もいない部屋

言葉もない 
ひらけた 赤いプラスチックの筐体の
黒いプラスチックの十字キーの
ファミ ....
視力が0の後に小数点、また0
もう検査もしてもらえないぐらいの不良品ですので
眠る前(消灯)、
手を空中へ伸ばしてみたらもうなんにもなぁんにも見えなかった

ゆ、指がないよ
手首も/白い何か
凡庸な棒 ....
{引用=人類は、まだ生まれたばかり}


時の口がガラスの乳房にぶら下がり
刻々と私の砂丘は完成されてゆく
埋もれゆくさなぎは薔薇の衣を纏って眠る
彼が(もしくは彼女が)飛び立つのを目にす ....
あのね

とりあえず声に出してみた
答えなんかでた訳じゃ無いし
そんなものはなから無かったりする

えっとさぁ

次のことば続かなくて
それでも携帯の画面へ逃げ込むのだけはぐっと堪え ....
よく見知った鳥たちの
生まれる音が遠くから
ここまで
骨がぶつかり合っているようにも思える
低い腰つきと
正確な手さばきで
つぎつぎと収穫されていった
ばんざい 収穫だ
ばんざい 越冬 ....
雨が降る

軒を打つ

窓をたたく

雨が降る

音楽が始まる

雨が降る

煙りが揺らぐ

雨が降る

長くてしなやかな

指先に恋したとしたら

蔦のはうよ ....
貴方の居ない夜は寂しい
ベランダで
夜風に吹かれて
お酒を飲んでも
貴方が隣に居なければ
どこか味気ない

初めから分かってた
叶わない恋だと
いくら私と
シーツの波を作っても
 ....
コペルニクス的転回とはもしかして、寒いのが苦手で
夏が好きな人が夏の間は夏が終わる恐怖に明け暮れて
冬の間はあたたかい夏を夢見て幸せに過ごしているうちに
いつしか冬が好きに夏が嫌いになってしまう ....
まりあ、あーめん
あーべまーてる、まりあ、あーめん
あーべまーてる、まりあ、あーめん

キリスト者はその昔

神の物語に身を重ね

沈黙こそが愛なのだ

神の苦悩に同苦した

 ....
さあね
と、言ってごらん
それだけで千と
一夜の妄想を掻き立てる

さあね
と、言ってごらん
それだけで君の
血の色は藍にも黄にもなる

さあね
と、言ってごらん
夜が銀の杯を ....
「これであんたは終わりだよ。言い残す事は?」
「殺さないで下さい!あと好きです付き合ってください!」
「図々しい!」
「カニも食べたい」
僕の考えた妖怪
妖怪助けてー

肩から上しかない妖怪。
浅瀬で助けを求める。肩から上しか見えないので、川が深いと思って
助けに飛び込んだ人が顔面を強打して死ぬとその肉をむさぼる。
善意に ....
ボクがキミを食べないように、ボクは口を縫った
食べたいのちは数兆個。それかきっとそれ以上。それ以上の単位って知らないから、まあ多分きっとそれ以上は食べてるのかな、。
毎日3食食べてきたから、一日1 ....
「このおじさんを、発泡スチロールを削って
作ったおじさんがこっちのおじさんだよ」
「このおじさんが、発泡スチロールを削って、
こっちのおじさんを作ったの?」
「違う、このおじさんを模し ....
浮世に埋れてくそったれ
舌足らずにオンボロの黒服
並びにポンコツモーテル
くそったれしみったれワルツ
黒服が脚ダンダン
鳴らすは浮世 轟のワルツ
総じてポンコツワルツ
黒服の空洞の魂 ....
かんなみにおった頃はそんな喋り方せぇへんかったくせに
町医者ひっかけた途端セレブみたいに気取りやがって
あんたもええ人見つけなあかんよて
出屋敷で会うた途端おれに言う
余計なお世話じゃボケ
 ....
3分間で出来上がるカップ麺はあるけれど

3分間で出来上がる世界など存在はしないだろつ

もしそんなものが存在していたら

もうインスタントワールドは

たちまち売れてみんなが神になる ....
もうすぐ
もうすぐだねって
やってくる夜明けを
あの時は
あんなに胸をときめかせていたのに
今はベッドで寝転がったまま
リモコンがあればいいのに
なんて
考えるようになってしまった
 ....
すべては満月の光で撮影された。


松林を戴く巨岩
   水の流れ
    滝
 睡蓮
      竹
巌(いわお)
   水の流れ
 渦巻


すべては満月の光で―――!
 ....
{引用=窓からどこかの海の匂い
裸足の記憶
真夏の少女
炭酸みたいな少年

君は忘れた
僕を忘れた
僕は忘れた
僕を忘れた

太陽をたべた夕立
生ぬるい風
熱くなる空
 ....
わたしが無職だったころ
茹で卵と塩むすびだけはんかちに包んで
毎日河原へ出かけていた
それしかやることがなかったのだ
アンケート用紙とかに
無職
と書くのが厭だったので
仕事を探してはい ....
水のない水槽の中で
ただじっと空を見ていた
泳ぎ方を忘れた魚たちには
青の区別がつかない

水のない水槽の中は
水がない分だけ騒がしい
自分の鱗のはげ落ちる音にすら
耳を塞ぎたくなるほ ....
ありだ、ありだ
ありの行列だ

一匹ずつ 何かを持ってる
整然と並んで行進してる

今にも小さなラッパと軍歌が
どこからともなく聞こえてきそう

黒い点線が端からどんどん
小さな巣 ....
どうやら苦手なものに好かれてしまうらしい

人前で話すのはいつまでたっても苦手なままなのに
旧友の結婚式でスピーチを頼まれてみたり
不得手解消と中途半端な意気込みで卒業した英文科の呪いなのか
 ....
5歳の僕は風の中にいた。
底の町から吹く風は暖かかったが、
上の町から吹く風は冷たかった。

底の町から吹く風を顔面に受け止めて
膨らんでゆくと
僕は虫になって舞い上がった。

谷の反 ....
急流をぬめる翡翠から直線

青々しい夜の腹部が落ちてゆく

君からの着信とハモる虫の声

白球もしろ飛行機雲もしろ
競馬をして
金をドブに捨てる
悪銭身につかず
快楽を求める

そして全てを失う
信用も
金も
家も

地道に生きる
幸せ
蟻さんとキリギリス
長寿の秘訣
ひとなつさんのおすすめリスト(166)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
すがるひと- 恋月 ぴ ...自由詩27*09-10-6
「す」+「き」- nonya自由詩20*09-10-5
カタクチイワシと仔猫たち- 相田 九 ...自由詩709-9-27
ベランダで、受ける- 番田 自由詩109-9-27
消えてしまうからあなたに訊きたい- あぐり自由詩7*09-9-23
薔薇の衣を纏って眠るさなぎ達のための詩- 瑠王自由詩5*09-9-23
気付かされたひと- 恋月 ぴ ...自由詩22*09-9-22
一つは行き、一つは絶えた- 嘉村奈緒自由詩1309-9-18
アラベスク- rabbitfighte ...自由詩1009-9-11
愛しているわ- ミツバチ自由詩4*09-9-5
コペルニクス的転回- オノ自由詩209-9-5
沈黙- 吉岡ペペ ...自由詩509-9-2
さあね- 瑠王自由詩7*09-9-1
図々しい!- オノ自由詩809-9-1
いないけど死ね。- オノ自由詩809-9-1
キミを食べたかった夜の夢から覚めた- 緋霞自由詩309-9-1
スチロールおじさん- オノ自由詩409-8-30
ルーザー- 熊野とろ ...自由詩1*09-8-24
かんなみ- 捨て彦自由詩309-8-24
インスタントワールド- こめ自由詩1509-8-24
夜明け前- さき自由詩709-8-15
「大月光浴」に寄せて- 由志キョ ...自由詩309-8-12
ジュブナイル- ゆうと自由詩5*09-8-12
わたしが無職だったころ- 吉田ぐん ...自由詩49*09-8-4
水のない水槽- 三原千尋自由詩23*09-7-30
あり- きりはら ...自由詩309-7-13
好かれるひと- 恋月 ぴ ...自由詩30*09-7-7
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かわせみ- 森山イロ ...川柳309-6-22
ホルスト- ペポパン ...自由詩8*09-6-14

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