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いつだって、
手の届かないものを欲しがる、悪い癖。
あの光に過去を思い出そうとしても、
それは凡て幻です。
夏になれば、
夏になれば、
夏になれば、
夏に、ねえ、
....
彼 の 夏 に
溺 れ ぬ や う に と 閉 ぢ た 空
無 人 で 回 る
廃 観 覧 車
空 に 見 つ け た
君 の 羽 根
も う 何 も
考 え た く な く て
唱 え て み た の
「 ア ミ ノ 安 息 香 酸 エ チ ル 」
壊れた窓枠に夏草が絡んで居る
肺の中に迄拡がって其れは
あたしの息の根を止めてしまう
「廃墟は未来だ」と云った
行く末を知って居るかの様
不変なものなんて無いのだろう
空の ....
雨降りの校庭には
死んだ生徒の霊が出るから
連れて行かれないように
傘は深く差して
声を出してはいけない
理科室の前の廊下は
いつにも増して薄暗く
硝子棚の奥で
骨になった ....