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ひとたびの雷鳴を合図に
夏は堰を切って
日向にまばゆく流れ込む

其処ここの屋根は銀灰色に眩しく反射して
昨日まで主役だった紫陽花は
向日葵の待ちわびていた陽射しに
少しずつ紫を忘れる
 ....
咳がひとつ
窓を抜けて
枯草のなかに逃げた

草むらには
どうやら微熱の欠片が
カマキリの卵のように固まって
冬をやり過ごそうとしているらしい

わたしは昨夜見た夢を覚えていない
 ....
薄荷煙草の火も消さぬうちに
十二月が階段を上ってきた

(マフラーの準備をしなければ冬は来ない)

身勝手な先送りを
誰か聞き届けるはずもなく
暦の挿し絵は 赤 緑 白

聖 ....
どことなくストレス加減の昼休み
冷たい珈琲に浮かんだ氷を
ストローの先でつついたら
猫みみのかたちの小さな生きものが
ちょこりと顔を出した


頭痛の道連れに
こんな小粋な錯覚が訪れる ....
秋の匂いのする風は
夏毛にふわり優しくて


愛なんてものを
かたちにして
誰かに見せたい気分になる

さっき
薔薇の棘みたいに
剥がれ落ちた爪は
カナシミってやつと戦ったから


ゆらゆら尻尾が休憩 ....
霜天さんの銀猫さんおすすめリスト(5)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
百日紅の下で- 銀猫自由詩19*06-7-15
冬に白い靴で- 銀猫自由詩14*06-1-7
十二月- 銀猫自由詩8*05-12-1
クリオネ- 銀猫自由詩16*05-11-23
HEY-WA- 銀猫携帯写真+ ...20*05-9-15

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