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水を巡るたび
水は遠くなる
粉と粒 途切れ途切れの
真昼の声
岩と鐘
傾きが集まる野
見つからない 草色の器
見つからない
わたし 電飾
惑い 召喚
....
ひかりたからか
からか からか
穂の息ひそめ
言の火ふらす
窓のふくらみ
煉瓦の道
こだまする影
屋根に立つ影
風のなか揺るがぬ星や星
足の指がつ ....
干からびた冨を聴いている
背の高い真夜中の
影しかない影を知っている
どこへ向かうのか
右も左も無数にある
何も映らない鏡のプラカード
夜の目をした巨人 ....
灰緑の目を拾い
ひとつ聴き
またひとつ拾い
またひとつ聴く
頬の上にあるのに
見つけられない
遠い遠いはざまから来る
遠すぎてかたまりの音の群れ
笑みや ....
銀が銀を囲む道
鍵が鍵をひらく道
迷子の文字
目の奥に目を描く銀
誰もすぎず
誰もすぎない
銀の鎧の内の道
やわらかな光の刺さる道
長く長く猫が鳴く
....
銀に生まれる朝が来て
蒼や灰の約束は
果たされたまま
果たされぬまま
みんな静かに並びはじめる
ひろい光の場所があり
滴は滴のままでいる
新しい歌がひとつあり
球面 ....