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淡く
夢にいた人は水彩でした
*
(あ、)
こめかみとシーツの間に
かすかに染み入り、そこから
まぶたに明けてゆく一筋の朝の滲みに、すっと
打 ....
手のひらに握り締めた
生まれつきひび割れた蝉のひび割れた雲母
手のひらの中のその震えと光とを
唯一手に負える夏の単位として感じていた
けれど、もしも
手のひらの中の光など単な ....
視界にて
生成される
着色料と甘味料
そこから逃れるようにして
ぽとり、と、うつ伏せるしかない
あなたとわたし
春に間に合わない体
ああ
お砂糖の誇 ....