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綱わたりをしていると
月がきれいだったので
僕はまっさかさまに落ちていった

形の良い吉川くんがそれを見ていて
僕らはレンガ遊びを続けた
吉川くんはレンガをちゃんと地面に積んで ....
 
 
言葉の近くで
酸素を見ています
午後に置き忘れた椅子から
ずり落ちているあれは
靴の始まり
裏側を覗くと
もう誰もいません


+


金歯の中に広がる曇り空を
 ....
 
 
まだ夜の明けないころ
街は少し壊れた
機械の匂いがする
昨夜からの断続的に降る雨が
いたるところ電柱にも
あたっている
いくつかの窓の中には
ささやかな抵抗と
使い古された ....
 
 
あまりに静かなので
どうしたものか
耳を澄ますと自分が
階段になっていることがわかる
踊り場には
温かい春の光が落ちて
多分そのあたりに
思い出はあるのかもしれない
遠くで ....
部屋に突然インドがやって来て
勝手にインダス川を氾濫させるものだから
部屋は水浸しになるし
大切にとって置いたものも
すべて流されてしまった
これは何の冗談だ、と
食って掛かっては ....
夜空にはウシが瞬いていた
草原では干しが干からびていた

もう一つ出まかせを言おう
この袋には伝えきれないほどの
星が詰まっている

飛行船のように女は笑った
空の高いところからするすると
吊革が降りてきたので
僕はそれにつかまる
今日はとても飛びたい気持ちなのに
これじゃ何だかわからない話だ

ほうっとしてると
たくさん食べられてきた ....
今ここに熟した食べ頃のバナナがあると仮定する
しかし、そのバナナをあなたは食べることができない
何故なら
そのバナナは仮定の話の中でしか存在できないからだ
例えが悪かったかもしれない
 ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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