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片隅に置かれた人形は汗をかいている
滴る雫は畳に吸い込まれる
部屋は水槽
水が満ちて、満ちて、満ちて
月影を残して
わたしの体を夜にする

性と性が繋がり生になる
欲望と ....
人の気持ちを量ろうとした
わたしは許されてはならない存在

持病か仮病かわからない
肉体か精神かわからない
弱気になったわたしはきみにコールする
待ち合わせの三十分前
「やっ ....
穏やかな波がわたしを襲う
安心してゆだねきっていた
わたしの過失
死んでしまった貝殻に
疑いを隠していた

    ここは、なまぬるい
    それは、
    時にあた ....
幻影に怯え現実に目をつむる
そんな大人になってしまいました
あたしは{ルビ二十歳=はたち}を過ぎたモラトリアム

あんなに幸せを感じた日々もあったのに
持続できないあたしは罪人のよう ....
公衆浴場のぼんやり広がる湯気の中
いろんな裸がごろごろしている
あたしだって そう
ひとつの肉の塊に過ぎない
すべる足元にご注意を――――
それにしてもここの照明は明るすぎます
 ....
わたしはちっとも朽ちない
咲いているあの赤い花のように
なぜわたしはいつまでたっても
朽ちていかないのだろう

食パンに生えたカビをまとっても
古くなるだけ
わたしは朽ちない ....
沈んでいた言葉がいま、動き出す
オート構築されてゆく
この手でつくりあげた方程式も
組み替えられていく無情
あたしは頭を抱えているだけ

記憶はつくられた意識の中
あたしらの足 ....
飽和した悲しみが、
 雨となって降り注ぐ


  それは涙/心のかけら
  誰も犯すことのできない領域


湿った土から
 悲しみを吸いあげて、
  よろこびを咲かす  ....
僕らは約束をかわしていた

生まれてから今日まで一人で生きてきたつもりになって
世界なんてクソ喰らえって
地面に唾を吐いたりして
反抗心を燃やすことばかりに夢中になって
大切なも ....
砂埃をかぶって
眠っていたはずの感情
ピタリと閉めたはずの蓋
カタカタと震えだす
振動で落ちた
蓋の中身が
目覚める

置き去りにしたはずの
悲しみが
鮮明によみ ....
胸が つんと 詰まる
まるで涙をこらえているみたいに つんと
こぼれそうなこの思いは なんだろう

真っ白いシーツ 物干し竿でなびいている
舞い上がる 太陽を包みこむように
ひる ....
レトロな花柄ワンピースに
包まれたあたしが踊るのは
腹黒のワルツ

赤いハイヒール三拍子に乗っかって
追い詰められていく
逃げ場のないダンスフロア
遮るものは何もないのに
 ....
  死ぬのが怖いなんて錯覚だ
  誰かに死なれることの方が
  よっぽど怖いじゃない

ブランコに腰をおろした
背もたれのない背によりかかり
ブランコはあたしごとひっくり返る
 ....
青空から真っ白い
雪が落ちてくる
所在なきものたちが
幸福を連れて
地上にやってきた

見えないところで定着
成長する細胞のはじまり
子宮でお遊戯会が催される
喘ぎ声 ....
髪を撫でた
わたしはあなたを支配する
やさしさを武器にねじ伏せる

ひとたび体を差し出して
されるがままにされてしまえば
ほんの少しの自由が得られる
けれども
代償を払い続けるのに
 ....
柊 恵さんの百瀬朝子さんおすすめリスト(15)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
わたしの体_-Night_or_Noon-- 百瀬朝子自由詩9*09-8-13
病い- 百瀬朝子自由詩7*09-8-12
まどろみと日常- 百瀬朝子自由詩4*09-7-19
二十歳を過ぎたモラトリアム- 百瀬朝子自由詩7*09-7-7
パブリック・バス- 百瀬朝子自由詩7*09-6-22
不朽の私- 百瀬朝子自由詩9*09-6-16
、何度でも- 百瀬朝子自由詩5*09-6-14
アジサイ- 百瀬朝子自由詩3*09-6-8
世界とゆびきり- 百瀬朝子自由詩5*09-5-30
覚醒- 百瀬朝子自由詩2*09-5-29
しめったシーツ- 百瀬朝子自由詩4*09-5-15
Dance- 百瀬朝子自由詩2*09-5-1
Night- 百瀬朝子自由詩10*09-4-24
空虚を越えて- 百瀬朝子自由詩8*09-4-16
計算的な衝動- 百瀬朝子自由詩4*09-3-29

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