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あんたなんかね
あの時あたしを
見捨てればよかったんだよ

三十半ばを過ぎていた
あの時僕は妻と結婚した
僕の意思で子供をつくったために

安定した職に就いている
幼なじ　.... 　
　
水に触れると
懐かしくて
飛び込みたくなるけれど
息が出来ないから
死んでしまったあの人や
まだ生まれていないその人は
水の向こうにいるのだろう

何度も水に触れると
く　.... 　
　
見えているもの
それが少し
へんなものであっても
僕らは生きることに
必死だ

街ですれ違う人たちが
冷蔵庫だとしても
見えているもの
それが少し
へんなものであっても　.... 　
観覧車の回る速度と
自転する地球の速度が等しい
わたしは丸い窓から
母を見ている

南中する
太陽と同じくらいの
かつての父の高さから

父はひとつ先の
観覧車に乗ってる
　.... 　
たかのり君
と呼んでしまった
生姜焼き定食のことを

もちろん
たかのり君が
生姜焼き定食であるはずはなく
けれども
一度そう呼んでしまえば
そのようにも思えてきて
こんがり　....

ほしのみくずさんの小川 葉さんおすすめリスト（5）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
愛の言葉	- 小川 葉	自由詩	6	09-4-26
水に触れる	- 小川 葉	自由詩	9*	09-4-22
見えているもの	- 小川 葉	自由詩	4	09-4-13
観覧車	- 小川 葉	自由詩	6	09-3-11
とおい水	- 小川 葉	自由詩	15+*	09-3-3

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