傷つけて
傷つけて
傷つけられて
それ以上に自分を傷つけてた
悩んで
悩んで
また落ちていく
静かに落ちていく
感覚
水の音
風 ....
ぶどうはブドウとよばれてから
葡萄になったのでしょうか
私が生まれてきたとき
やさしくよばれた名のように
もう一度、問うてもいいですか
せみはセミとよばれてから
蝉になったのでしょうか ....
彼女は背が高い。
その所為か、いつも薄べったいデッキシューズを履いている。
ラバーソールを履いた俺よりも、少し大きい。
彼女はサバサバしている。
誰とでも分け隔て無く喋るし、よく笑 ....
友だちは
ついにあなただけだ!
と妻に言ったら
きゅうにあほらしくなって
けれど、四歳の息子に
まだ友だちがいないことに気づいて
お父さんと
友だちにになろうね
....
他に歩むべき人生が
あったのかもしれない
でなければ
書かない
わたしはこの詩を
書きかけた
紙をもみくしゃにして
くずかごに捨てた
はずの詩を
他に歩むべき人生を ....
誰かに話せば
ありえないって笑われる
そんな恋愛ばっかりしてきたよ
だけどそれでもよかった
何よりもただあたしは
一人でいるのが怖かったから
いつも誰かの特別でいたくて
....
白い歯がボロボロと抜け落ちていくので、笑いながらパカパカと
不安を吐き出していると、隠し事は良くない、と先生、みたいな
真珠貝に言われてしまって、その口にどうにかしてフタをしたい
と思う ....
俺は頭がおかしい
俺は頭がおかしい
俺は頭がおかしい
俺は頭がおかしい
俺は頭がおかしい
俺は頭がおかしい
俺は頭がおかしい
俺は頭がおかしい
俺は頭がおかしい
俺は頭がおかしい
....
数えても数えられない夜ばかり
化け猫が数値化された街に住む
マンションの日陰の隅で笑う女
光見る身を乗り出してベランダから
一階のカラオケバアから恋の唄
かんたんに ....
いまもなお ビッグバンより続いてる
連鎖する水 連鎖する青
ナース服
肌から消えるアルコール
採血針を通過する赤
引っ越しを繰り返すたび立つ鳥の姿に自分重ねて変わる
....
そらにはあらゆる匂いがある、
くうきにはあらゆる色がある;
ぼくのいろが、くうきにとけてしみてゆく、
きみのにおいが、そらをうすくそめてゆく;
ぼくのとけたそらがきみにふきよせる、
きみ ....
境目が悟りアクロスユニバースどろどろ溶ける偽善の愛撫
オブラディのオブラダ願望強いからうやむやのうちに彼女とバイバイ
公私恋全てが僕を裏切ってうなだれ見上げるお空にルーシー
僕だ ....
何を見ても、見たとしても
わからない振りをしていればいいよ
と教えられた昔日の雨に濡れる窓の中に、わたしは
まだ閉じ込もったままでいる
そうしているほかないのだ
だってひとはとて ....
無言電話がかかってきた
その人の部屋にある
テレビの音が聞こえているだけだった
わたしはその音を聞くけれど
その人には聞こえていない
わたしはテレビを持っていないから
その音をた ....
これで世界が全部終わっちゃうその日
天気は雲ひとつないピーカンで
それでいてそよ風が涼しくて
鼻歌なんか自然に出ちゃったりして
彼女と公園で待ち合わせ
世界が全部終わる日に
....
ほろりと私が手のひらを開くと
ふわりと私の手のひらに
乗せられるものがある
それは夕暮れの太陽の熱のように
網戸越しの風に靡くカーテンのように
何気なくふとする感触で
手のひらを眺 ....
1という字のように立ち 一という字のように眠れ 孤独な無限
0なんて発見するからいつまでも君の不在が消えないままだ
ON/OFFのあいだに広がる宇宙にて親指は祈る メール、 ....
冬空を元恋人が散ってゆく
変な虫乾いてる神聖な歩道
何人も好きになってわたし散り散り
寒空に陽が当たっても眠る虫
ひとりで呪ったり赦したり無駄無駄
歩くに寒く転がるに風よわし
....
090202
正直者の人間宣言
錯覚から生じた擬態
みたらし団子に群がる
蟻を見つめながら
不覚の覚悟を自覚する家の崩壊に伴う不確実な意識
覚醒 ....
お茶を挽く
この歳になってそんなことばの意味を知る
四畳半にも満たない小さな部屋
気まぐれなエアコンの吐き出す乾いた暖気が
枕元に畳んだ洗いざらしのタオルへ靡く
恋人にしてあげて ....
月にいるなんて嘘だけど
月に行きたいとは、おもうのよ
でこぼこの地面の上で
みんなに見られながら、お餅つき。
なんて、素敵じゃない?
寂しいと死ぬなんて嘘だけど
寂しいとは ....
いいこと思いついたんだけどさ
まず滅茶苦茶いい詩を書くじゃん?
ポイントが最低でも30くらい付くような。
そんでそれを現代詩フォーラムに投稿するじゃん?
まあ、当然ポイント ....
明日に絶望しても
未来に絶望はしない
それが俺の生き方だ
.
マクドナルドの隅で自慰をして
汚い安食堂のうどんで身体を温める
指の指紋が剥がれるくらい
心が痩せて
今日も化粧のノリが悪過ぎるわ
明日が春で
あさっては春
....
深夜二時過ぎ 携帯のサイト覗いて
甘い言葉を書き連ねる 物語に吐き気がして
慌ててトイレに駆け込んだら 何処からか血の匂いがした
掻き消すように 狂ったカクテル喉焼けるまで飲み干して
動けなく ....
僕が女になっても好きでいてくれますか
女に生まれていても 好きになってくれましたか
姉に生まれていても 好きになってくれましたか
僕の肌が黒くなっても好きでいてくれますか
日本人じゃなくて ....
重苦しいんだけどね。非常に。
けど、うん。辛いやろ。お前も、それに俺もだ。
惰性のみで続く関係っつうのは、それこそ結婚うん十年経つけれどいつの日か冷え切っちまった熟年夫婦みたくドロ ....
水晶が騒ぐような
本当の冬の光
クィーンメリーが跳ね返す朝
トーストの上のシロップ
音楽が消えた劇場のような、ただ空間する日常
ドニ・ラヴァンが手のひらを撃ち抜くシーンを
目の ....
大きなおっさんが
バナナ、貝、バナナ、貝
ゆーとりますけど
もっと繊細なおっさんが
ジャズジャズ、双子双子、セクシーセクシー
ゆうとりますけど
おっさんおっさんが
飯カネ 飯 ....
お正月ぐらいはと帰った実家で
思いがけず伯父さんからぽち袋をいただいた
幾つになっても嬉しいものは嬉しい
おめぇにもやっからよ
おとそ気分全開な赤ら顔は楽しげに
崩したあぐらはすっか ....
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