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背中の波が剥がれて泣いて
海が誰かを呼んでいる
あなたのことを考えてみる
体を循環する器官のひとつひとつを
ていねいに洗う
みずの流れに臆病になると
腰にひびが入るんです
ゆるや ....
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昨日の雨のつ（いて特に効力発生日が定めら）
づきなんて あの子はいっこう聞（証明する）
き（分けないさ 僕のあげたきれいな赤い（4:24）
靴ど****ろ*******いで***** ....
小さな虫を追いかけて
少年がどこまでも走っていきます
窓の内側でも外側でもなく
ガラスの中に広がる草むらを
何も持つことなく
私はいったい何時
ガラスの中から出てきたのでし ....
木蓮は一心不乱に花を咲かせ
嘆くように朽ちていく
茶色い花弁を散らかしながら
乙女のように衰える
しかし枝には
細かな緑を隠していて
生きること
静粛な佇まいの内に主張している
....
花と花の間 手と手のまにまに
祝福の無い冠が
どれほど過ぎゆき
過ぎゆこうとするのか
新しい月より
さらに新しい月が
夜を夜より暗くしている
音の手を引き ....
ある日マザーテレサは
旅先の列車の中で
（貧しい者の瞳に、私がいる・・・）と囁く
不思議な声を、聴いたという
もし、人生に幾度かの岐路があるとして
私も夜の｛ルビ静寂＝しじま｝ ....
暗闇のつくりかたはおしえてくれなかった、調剤を違えたことで淡くにじむ夜に、わたしたちの薄い網膜は死にかけたダイオードのようにうつくしく墜落していく、埃を纏ったディスプレイの熱を、いくつ ....
｛引用＝夜の階段を下りて
一階はとっくに海に沈んでいったので
その、密やかな貝を避けながら
水の中につま先をいれる
どこまでも透明な
水晶を重ねて束ねて作った
深海は 魚を飲み込む
....
