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匂やかにすみれ花咲く
白い星を押し{ルビ抱=いだ}き
夜の{ルビ水面=みなも} さざめきだち
{ルビ朱=あけ}にめくれてゆくまで
この指先の ちぎりたる
その花びらの 薄匂い
一度にすべて 散らそうか
淡き涙を 惜しもうか
風は遠くに 行くばかり
奪う事さえ よしとせず
金色に染め抜かれた黄昏の中で
一人ブランコをこぐ
おもいでは
陽だまりのようにあたたかく
消え残りの夕光のように
淋しくそこにゆれている
それは
濡れた樹々の梢に透かし見た
緑の扉
明るい庭先のその扉を夢見る
光と影を刻み憧れにたたずんで
あるいは移り変わる街の喧騒の中に
待ちくたびれて
人知れず錆びついていたあの扉
そ ....
荷花さんの石瀬琳々さんおすすめリスト(4)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夜明け- 石瀬琳々自由詩12*07-7-17
- 石瀬琳々自由詩13*07-4-20
おもいで- 石瀬琳々自由詩6*06-5-17
緑の扉- 石瀬琳々自由詩17*06-5-5

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