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とんがり帽子の雲が
隊列を組んで流れていく
間もなく夕暮れらしく
どの雲も右半分がオレンジに染まっている
地平までは一本の道が続いているだけで
街どころか木一本生えていない
雲が動いて ....
はるか昔、深海で織られた地層は
湧き上がる二つ対流の狭間で
荒々しくこそぎとられアルプスとなった
そのせめぎあいで
この谷を境に
やむを得ず東日本は南北に向きを変えたという
山中に住む ....
色が死んでいく季節の中で
鮮やかに咲く秋の薔薇
何故それほどに、と
数え切れぬほど問われたけれど
同じ夏と冬の狭間でも
身を切られたことがない人たちに
その違いは決して分からない
そ ....
黄昏時、父に手を引かれて
よく見に行った客車区
そこには、旅立ちの準備に忙しい
夜行列車の群れがひしめき合っていた
ベッドメーキングのシーツとカーテン
灯の点った食堂車、純白のテーブルク ....
シャワーが浴びられない
赤の蛇口と青の蛇口を上手に開けないと
熱かったり、冷たかったり
今夜は何べんやってもダメ
シャワーで洗い流したいのに
濡れた髪が心までまとわりついて
上手に蛇口 ....
慰めの言葉をかき集めるつもりの帰省で
何のことはない
旧い友人たちを精一杯なぐさめる酒を飲んだ
思えば卒業をきっかけに
故郷を彼らに押し付けて
都会へ来た俺はまだ幸せものだったのかもしれない ....
それがコスモスだと気づくまでに
少し時間が必要だった
黄金色と言えばそれまでだけど
一番君にふさわしくない色
去り行く夏を心から惜しみたいから
毅然とした秋の気配に少しでも抗いたいから
....
鳶が蒼空に浮いている
巧みに風を孕み
見えない凧糸に操られるように
蒼空に浮いている
瞬間、バランスを崩して墜落する
そして上昇気流
寸分違わず元の位置に戻り
また風を孕む
狩 ....
withinさんの西天 龍さんおすすめリスト
(8)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
逢魔ヶ刻
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西天 龍
自由詩
6*
09-12-24
時の記憶
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西天 龍
自由詩
9*
09-12-2
秋の薔薇
-
西天 龍
自由詩
3*
09-11-3
客車区
-
西天 龍
自由詩
5*
09-10-25
シャワー
-
西天 龍
自由詩
5*
09-10-17
帰省
-
西天 龍
自由詩
10*
09-9-30
キバナコスモス
-
西天 龍
自由詩
4*
09-9-26
とんび
-
西天 龍
自由詩
4*
09-9-11
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