すべてのおすすめ
煙草の煙で出来た雲が蛍光灯の太陽を目指して昇って行く
それを見つめるお前さんの瞳には
瑠璃色の右と
金色の左とに
それぞれの空が宿り
色違い、二色のビー玉のレンズがころころと回り出す
小さな君の ....
*
季節の隅に置き去りにされた白い砂に刻んだ足跡が
風に運ばれて遠く旅立つ
情熱だけが高く舞い上がり青い空の藍に溶け込んで行く
白い雲の切れ間に漂う残像は
光の露となり
沸き立つ夏に飲まれてし ....
*
抽象をなぞる指先が、無色透明な肌に存在だけを記して
昨日の空に溶けて行く、輪廻を正しく辿って行けば
全ての人の記憶は一つになると
ついさっき、知りました。
だから、君の香りはどこか懐かしいのだ ....