モノクロの廊下の先にきえていく
ひかりを背負った僕の残像
何不自由なく育ちました。
ピストルの撃ち方だけを教わりました。
ガス室で呼吸ができないきみのため
....
この腕を
手の甲を濡らす
その小さな小さな
水の粒が
あの天の高いところから
やってきたと
果てない空の
人知れない旅路を思い
....
ここは電子が積もってできた海です
僕はもうずっと長い間
女の子のアルミのような髪の毛に
終わりかけの夕暮れが映るのを
見ています
それはなんだか
シベリアの雪より南極の氷より
....
空色のスモックを着て
如雨露も空色だったから
お空のかみさまになった気分で
プランターに雨を降らせた
ミニチュアの森を作り出す
背丈の小さなこのぐん生が
何という名前を持つのか
お空 ....
大空という言葉は不思議ね
小さい空もあるみたいね
青空という言葉も不思議ね
緑色の空もあるみたいね
夕焼けには小焼けがある
青にも青の他に群青がある
小さな星には小さな空がある ....
さかなの星空はいつも
境界線でゆらめくのです
星空を落ち葉がよこぎり
岸辺のすすきも
月明かりに
にじみながら手を振って
失ってしまったときに
ひとはさかなになる
月だってゆら ....
青くて透き通っているけどどこか昏い
鳥たちの顔
仄かな灰の匂いを降らす翼
その背に戴いた空
かぜと名づけられたものがまた去っていった
羽毛の温もりを滑って
私の傍らを
見上げることが ....
とてもしなやかに
折れ曲がる森があったので
そうではない多くの部分は昼と呼ぶことにしていた
迷い込めない、かくれられない、だからみんな怯えて
おびえるべきであって
きみが ....
セレモニーで祝福なんかされたって
嬉しかったかもしれない花束が
ずっとずっと枯れなくって
蜂がクラスにやってくる
沸き立つ窓際
なんだかんだとイェイイェーしている
爆弾つくりそうな ....
まるで夜空のような人だと思った。
それも、秘めやかな曇り空のような。
隠された月や星を私が見ることは叶わないから
まだ酔っていられる
そんな浅はかな思いで。
こんなみじめな ....
天辺に刺さった
月の行方をさがした夜は
居なく
リサイクルされたような
朝が
鳥と一緒におきだして
明日が今日になる日が
まるで
紙芝居の中のように
....
木々は空の下で動かず
静寂は燐と張り詰める
僅かに震える街灯の光は
夜となって歩道に落とされる
昼の間、風と共に遊んでいた白い雲は
いつの間にか隠れてしまった
暗闇の中で研ぎ澄まされる
....
第一楽章
ホ長調の音符引き連れた春が
草原に咲く
いつか播いた喜び
これから花開く出会い
朝靄去って
ピアノに向かっている君
....
*AM4:00
朝が早い
青い鳥は見付からなかった
いつもそうだった
*AM3:00
戸締まりの仕方が分からない
声だけが湖になる
....
ちちゅうでダイアモンドがつくられている
きっといまもだ
「明日やらないことがある」から」今日は、今日は
はちあわせよりもまちあわせしましょう
あるのです
たくさんあるのです
あるに ....
あかんべーということで
友達をあかんベーとけなすことにより
敵と味方。
敵を憎む気持ち。
あの子が欲しいと指名され
敵と味方が入れ替わることについて気持ちの整理がつかず
しかし、あかんべー ....
私が歌うたびに
一本の桜が植えられますように
みんなが笑うたびに
アカシアやパンジーの花が咲きますように
この星が輝きを消さないように、サクラサクラ、咲き続けますように
....
せせらぎは
言葉を濁すことを知らない
そこはかとない波のゆらめきに
疲れた手を浸し 剥がれてしまいそうな
うろこか言葉かわからないようなものを
さらさら、と流し
そして しぐさを落と ....
好きな映画の主題歌
改めて聴いたら
それはとてもとても良い歌で
この映画好きになって良かったって思うくらい。
なんで今まで気づかなかったんだろう?
なんだか
この歌 ....
white,
gold,
black,
yellow,
「先生」
どの鳥も見分けがつきません
同じ赤にしか見えないんです
どうして笑っていらっしゃるのです ....
近所の用水路で小さな魚を捕まえた
家にあった水槽に放し
部屋の日当たりの一番良いところに置いた
魚は黒く細っこくて
その頃のわたしは
なんとなくまだ幼かった
+
....
数多言の葉一枚取って
死彩られて輪舞
星幽水面すれすれに
フィラメントに集う虫達
数多命の煌き一つ宿して
死魅せられて狂想
踊る僕らコノ場所で
死に慄いて生を散る
ココロクダイテコトバ ....
血液は旅をする
一生の半分は心臓を目指し
残りの半分は心臓を懐かしむ
何周も何周もするのだから
何度も何度も繰り返すのだろう
プールの前に体温を計る
血液が今、何を思うのか
知るため ....
リューヌ 思い出して私との約束
おまえはどこに行ってしまったの
ある日突然いなくなった私の猫
リューヌ 何度もおまえの名を呼ぶけれど
私に答える声はもうないの
ただおまえに似た夜がそこに ....
さようならの日が近づいて
悲しくて見れなくなったの
先生は いつものように
おはようって 言ってくれるけど
わかっているのに どうして
涙が出るの
さようならの日が近づいて
....
水のなかのようなドライブ
ゆるゆるの指輪のつめたい隙間
ヘビーローテーションしよう
試験勉強なんか しなくていいから
窓の外をしゅるしゅると走る
ひかりのラインを追いかけて
夜 ....
もし
そうなったとき
信じるしかない
自分を知ることが
生きることだと
光の友は言いました
たとえ
殺されても
横断歩道を渡る
夢を私は見続けました
ヘリコプターは遠ざかりやがて聞こえなくなり
空は薄めた絵の具の様だろう
カーテンに窓の模様が浮かび
天気を知る
近づき遠ざかる何度も
手を振る
また会おう
昨日の雨が嘘のようだ
土 ....
好きではない冬の寒さも
今だけは傍に居たいと感じます
春を先取りした貴方は
冬を抱きしめたままの私を見て
ただただ困った顔をするのです
私がようやく春に手を伸ばす頃には
貴方は ....
イタイイタイは垂直になってどうぞこのまま硝子の塔に
前戯だけして帰るなら切り裂いて君の不穏な肉を食べたい
命の数 数えてみたらマイナスにしかならないのは人間界だけ
闇雲に ....
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