コートの襟を合わせ 冷たい風の中
細い背中が 小さくなってゆく

あの歳まで 独りきり
もてない女じゃ ないのだが
どうして独りで いるのかと
問う男はいなかったのか

俯き加減の そ ....
伸びきった髪を
バリカンで刈るような作業
稲刈り後の田んぼは
すっきりとしていて
その清々しさが
秋の空気を絹のようにする


***


新米は少し水を少なくして炊く
十代の ....
猫が月を見ている
月も猫を見ている
光に流された草原の
嗚呼、あれは
光に流された草原の
最後の輝きだ
君と僕が消えてしまってから
いったいどれくらい経つのだろう
二人の涙に夜と草原は ....
君へ手紙を書く

タマムシから君へ
君は人で、わたしは虫だから
君にとってわたしは虫以上でも以下でもない
けれどわたしのからだは虫とは思えないほどきれいだって
君は知ってしまったから、わた ....
小野カオルさんのおすすめリスト(36)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
冬の華- 餅月兎自由詩408-10-3
新米という季節- 小原あき自由詩14*08-10-1
草原の夜- 清水勇介自由詩608-9-23
タマムシ- タマムシ自由詩9*08-9-13

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