満員電車でヘッドフォンからI LOVE YOUがガンガン洩れていた。
音源となっていたソノ男は、必ずその曲の同じフレーズの部分に来ると、
ウイスパーヴォイスで一緒に歌っちゃっていた。
正 ....
木蓮の花の咲く頃
春は野に満ち
その香り穏やかなり
木蓮の深紫な色は 生命の鼓動
木蓮の白き色は 明日への希望
木蓮の花が咲く頃
雨もやさしく
そぼ降り煙 ....
それってホントに必要なのか?ってことがよくある。
ナニかとそんなコトで身の回りは溢れていたりする。
それでもキミにとって大事だと言うのなら好きにすればいいと思うけど。
何度も言うようだけど押し付 ....
冬、「顔を洗う」のが億劫で
枕元の紙にそれを書いて済ませた
*
冬、「顔を洗う」のが億劫で
枕元の紙にそれを書いて済ませた
*
....
幸せって
ひょっとすると
自分が幸せになることでなく
他人(ひと)が幸せになるのを
見ることかもしれない
自分が幸せになっても
余り実感って湧かないもの
でもね
....
かなしみに
慣れてしまったなら
ほんとうの
かなしみなんて知らない
かなしみが
暮らしになったなら
かなしみは
いつもともだち
ほんとうの
かなしみを
ひた隠しにした ....
まるで作り物のような空を眺めてた。
あの月だってもしかしたらあのビルの屋上から誰かが照らしているのかも知れないな。
人の流れは相変わらずで、それを眺めながらアイツが笑ってた。
地獄の手前まで ....
キミに届く少し手前の感じが好きだ。
予感が確信に届く前に一瞬見せるアノ表情が。
特別な秘密なんて必要ない。誰もがやっているように息を止めずに目を閉じるんだ。
懐かしさと夏の日差しは常に同 ....
意外と忘れがちな前向きさがある。
時に必要な判断でありつつも、使い方を間違えると結構厄介な事になったりするけれど。
そう簡単に隠しきれるものじゃない。
一定の公平さは常に人のどこかに仕込まれ ....
いつかこんな日が
来ればいいと思っていた
待っていたよ
二人が結婚したいと
言ってくれる日を
随分とお転婆で
跳ねっ返りの娘が
いつしかおしとやかになり
君を連れ ....
一日目
友達の為に泣いた
二日目
自分の為に泣いた
三日目
両親の為に泣いた
四日目
兄弟姉妹の為に泣いた
五日目
貴方の為に泣いた
六日目
野良猫の為に泣い ....
月にいるなんて嘘だけど
月に行きたいとは、おもうのよ
でこぼこの地面の上で
みんなに見られながら、お餅つき。
なんて、素敵じゃない?
寂しいと死ぬなんて嘘だけど
寂しいとは ....
クリームソーダを注文すると
ウェイトレスは 少し
嬉しそうな顔した
昔の僕は デパートメントストアの屋上に行く
そこで 必ず クリームソーダ
注文して
その透明な緑の泡 ....
現場に現れた刑事さんが言いました
ラーメンだ
みそラーメンだ
至急持って来てくれ
近くにいた制服姿のお巡りさんはそれを聞いて
自転車に乗りどこかに行きました
刑事さんはコートの右ポケットか ....
ねむたくて ねむたくて
ほんのちょっとだけって
目をとじたら
夜のくぼみに
ポチャンと落ちてしまった
うす目をあけて まわりを見たら
そこはとろんとした 夜がみちていて
ぼくは ....
詩人とは・・・
夜風に哀しく{ルビ項垂=うなだ}れる
名も無き
独りの草である
詩人とは・・・
哀しみの野へと分け入る少年の
蒼い背中に慰めの音色を贈る
竪琴奏者である ....
頭が九つある竜の川の河口を抜けて
地図で見れば尾びれのような東尋坊に
ガス欠間近のバイクを止める
どこかの船越に追い詰められた犯人が
たどりつきそうな見事な崖だ
ドラマではほとんどの犯人が泣 ....
どうしてどうしていがみ合うのですか?
同じ同じ人間じゃないですか?
そうやって笑えないのは
誰のせいですか?
そうやっていがみ合ったり傷つけあうのは
歴史のせいですか ....
なんでだよ
笑うと
涙が浮かんでくる
楽しいのに
涙が出る
鳴きたい
ほろほろほろと
もしなれるなら
夜鳴く鳥になりたい
すきなところに飛んでいきたい
私がまだサンタクロースを信じていた頃
父方の祖母と同居していて
私たち兄弟の面倒をみてくれていた
今にして思えば幼さ故とは言え
彼女には随分と理不尽ことしでかしたものだと悔いる
それなり ....
時に終わりなんてないけど
世界に終わりなんてないけど
何かが生きている限り
僕らに命血が流れている限り
此の世は綺麗だと
彼の世へ伝えられるんだと
歪んだ赤い地平線を見ながら
そう確信し ....
幼き者 か弱き者たちよ
休む前に ここに集まり
静かに頭をたれ 心の重荷を降ろしなさい
今日一日 多くの出来事にあい
喜びや悲しみ 希望や不安に
心おののいたことでしょう
今日一日 ....
午後三時 十字架の上にて
イエスは大声で叫ばれた
神よ 威光を示されないのですか
再び イエスは大声で叫ばれた
神よ ご威光をお示し下さい
....
震える指先を
ポケットに滑り込ませたら
捨て損ねたレシートが
指の間で微かに笑った
不確かな足取りで
迷子のふりをしながら
逃げ損ねた枯葉を
靴の踵で踏みにじった
丸めた背 ....
命は
星にならない
風にならない
命は消える
命は無になる
人は命を惜しむから
星になったと
風になったと
人は命を惜しむから
悔やんで、嘆いて
泣いて、泣 ....
林の向こうに星が落ちた
遊びつかれたカラスが
西の方へ飛んで行った
あたりはワイン色になって
夕闇に沈んだ
遠くで一匹犬が鳴いた
町に人影がなくなった
青白い三日月がひとつ
水銀灯の上 ....
木枯らしに吹かれて
落葉たちが駆けていきます
その先で
誰かが待ってるかのように
子供たちが
追いかけていきます
それは
生きるための
練習のようにも見え
あるいはいつか死 ....
とりとめもなく書いてみようと思うのは、ポエムについて、ということは同時に詩について、ということです。
すこしだけふれておきたいのは、たまに、ポエムはだめで現代詩はいいとか、その逆とか、そうした話 ....
病と闘いながら
貴方の描いた自画像が
私の心を離さない
貴方は 男らしい顔だった
しかし 貴方が描いた貴方の顔は
左右の顔がアンバランス
貴方が塗った背景は
燃え立つよう ....
書いてしまって、また後悔するかもしれないんだけど。
まずはお礼から。
詩学社の破産、廃業の折は、「詩学社を救え!(http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=136 ....
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